主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年10月30日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼29日(木)の為替相場
(1):米PCEデフレーター 予想通りに前月から伸びが加速
(2):ECB 予想通りの据え置き
(3):AI関連を巡る懸念再燃
▼29日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:円高圧力は限定的/ ▼注目の経済指標・イベント
29日(木)の為替相場
期間:29日(木)午前6時10分~30日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米PCEデフレーター 予想通りに前月から伸びが加速
米9月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は前年比+3.6%と予想通りに前月(+3.4%)から伸びが加速。食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターも前年比+3.1%と予想通りに高止まりした(前月+3.0%)。同時に発表された米7-9月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比年率+3.4%と市場予想(+3.2%)を上回り4-6月期の+2.2%から拡大した。GDPの7割を占める個人消費が前期比年率+3.8%と好調だった(予想+3.4%)。
(2):ECB 予想通りの据え置き
欧州中銀(ECB)は大方の予想通りに政策金利である預金ファシリティ金利を2.50%に据え置いた。声明で「(エネルギーショックの)規模が大きく、長引いていることから、今後はインフレ率を押し上げ、経済成長を低下させる可能性が高い」との見方を示した。ラガルド総裁はその後の会見で、利上げを協議したが見送ったことを明かした上で「ECBが進むべき方向は明確だ」と語った。また、フランスを中心とする国債下落(金利上昇)に関し、具体的な対応策は示さなかったものの、不当で無秩序な市場の動きが生じた場合などに「ECBには対応するための手段がある」と強調した。そのほか、ラガルド氏は、来年10月の任期満了を待たずに2月に退任する意向を示した。退任の理由を「言論の自由や表現の自由、そして金融政策以外の問題について関与する自由を持ちたいからだ」と説明。4-5月に母国フランスで行われる大統領選を前に政界での発信を強めたい考えと見られる。
(3):AI関連を巡る懸念再燃
四半期決算を発表した米アマゾン・ドットコムやインテルの株価が時間外取引で急落。前日のアルファベット(グーグル)の決算が冴えなかったことでくすぶっていたAI関連の過剰投資をめぐる懸念が再び高まった。これを受けて米長期金利が低下幅を拡大するとドルは売りが優勢となった。