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(写真=Thinkstock/Getty Images)

ウクライナ問題を発端に景気低迷が続くロシアだが、この3月にはシルアノフ財務相が「最悪期を脱した」と述べたことをはじめ、当局からは明るい見通しももれ始めている。それを裏付けるように、3月の鉱工業生産は前月比で増加。ネックの原油安も、北海ブレント先物が昨年12月以来の1バレル=70ドルに迫り、やや楽観できる状況となった。日本株市場では、同問題の影響で出遅れているロシア関連株への投資をそろそろ検討したい時期だ。

対米関係改善へ一歩、原油相場も底打ち

同国では鉱工業生産の底打ちに加え、インフレ率も低下した。もちろん、個人消費など引き続き厳しい部門は残るが、徐々に経済が落ち着きを取り戻しつつあることは間違いない。さらに12日には、プーチン大統領が米国のケリー国務長官と会談を持ったと伝わった。欧米による制裁は原油安とともに同国を苦しめてきたが、関係改善へ向け一歩を踏み出したことでポジティブな流れに勢いがつく。

既に多くの日本企業が前3月期の決算を発表し、新年度の業績予想も明らかにした。こうした中で、ロシアリスクは関連銘柄の株価におおむね織り込まれたとみられる。対ドルで一昨年末から一時半値まで暴落した通貨ルーブル相場も落ち着きを取り戻した今、やや楽観的な視点で出遅れ株の巻き返しを期待したい。

マツダ、出遅れ修正へ

■ロシア関連銘柄の騰落率
まずは、ロシア販売台数が多いマツダ <7261> 。株価はクリミア危機が深刻化した昨年3月以降、TOPIX(東証株価指数)をアンダーパフォームする局面が多く、出遅れ感は強い。直近分かったトヨタ自動車 <7203> との環境技術での包括提携も、中・長期的な支援材料となる。

KYB <7242> は前3月期、ロシア経済の悪化によって欧州での油圧緩衝器の売上高が大幅に減少した。今期も営業利益が伸び悩む見通しだが、PBR(株価純資産倍率)など指標面の割安感が出ている。屋外作業用機械のやまびこ <6250> も、年初来では全体相場の後塵(こうじん)を拝している。

■物流で東洋埠頭も注目
このほか、物流分野では、ロシア向けの貨物輸送に強い東洋埠頭 <9351> と東海運 <9380> に注目する。いずれも14日に3月期決算発表を予定。ロシアは目下、収益の逆風要因だが、目先悪材料の織り込みが一巡すると考えられる。(5月14日付株式新聞掲載記事)

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