48歳、日本を元気にしたいという思いで決めた挑戦

そんな日々を過ごす中で気づけば2015年に48歳を迎え、次第に「あと何年生きているかわからないな」と考えるようになっていきました。そう考え始めてからは、次第に「日本を元気にする仕事に、自ら挑戦したい」という思いを抱くようになったんです。日本に生まれ育ったからには、恩返しがしたいという思いが強くあったんですよね。

ただ、LINE自体は社員のほとんどが外国人ということもあり、挑戦するなら別のプラットフォームだという感覚がありました。そこで、「元気なうちに挑戦しようかな」と考え、周りの友人とも相談し、何をしようか考えるようになりました。

実際に考え始めると、教育やエネルギー等、様々な分野に関心がありました。しかし、以前の経験からも、ビジネス的にタイミングが早いかなという感覚もあったんです。そこで、改めて自分自身の背景を辿り考えてみると、メディアが世の中に与える影響の大きさを再認識する一方で、現代ではテレビを筆頭に視聴者が高齢化しており、コンテンツも見る人に寄って行き、若い人が活躍できないような悪循環が起こっている感覚もあったんです。また、連日メディアから暗い話が流れることで国自体の元気が無くなっていく感覚もあったため、メディアが明るい話題を発信することで、社会の雰囲気も変わるんじゃないかと考えるようになりました。

そんな背景から、何か若い人を元気にするようなメディアに挑戦しようと考えるになったんです。特に、若い男性向けのコンテンツだとオタク的な要素が入ることもあり、若い女性に向けて、「動画雑誌」というコンセプトでサービスを提供しようと決めました。アソビシステムの中川さんなど、協力者がいたことも決断を後押ししてくれました。

そして、2015年3月にLINE株式会社の代表取締役を退き、同4月、動画ファッション雑誌「C CHANNEL」を運営するC Channel株式会社を設立したんです。社長から起業家として、48歳の再スタートを切りました。