タワーマンション
(写真=PIXTA)


好調が続くマンション市場

首都圏を中心に新築のタワーマンションの販売の好調が続いている。一時期消費税増税の反動で陰りが見えたタワーマンション市場であったが、住宅ローンの低金利が続いていることに加え、海外投資家の需要も高いことから、新築物件の即完が目立っている。都内の物件によっては、海外投資家の需要が高すぎるため、わざわざその購入割合を全体の2~3割に抑えようとしている物件もあるほどだ。

また、中古マンション市場も活発な取引が続いている。東京カンテイの調べによれば、2015年5月の首都圏の中古マンション価格(70平方メートル換算、売り希望価格)は2,998万円、前月比1.0%上昇であり、9カ月連続の上昇となった。下落が続いていた千葉県も上昇するなど全域で強含んでいる。


騰落率の高い低層階

好調なマンション市場であるが、一つ気になるニュースもある。不動産コンサルティング会社のスタイルアクトが2015年6月に公表した「タワーマンションの階層別流通量と騰落率」の調査結果だ。

同調査によれば、「新築時と比較して、中古騰落率が最も高いのは低層階」ということであった。騰落については、プラスもマイナスも大きい。例えば埼玉県や東京都下の低層階の騰落率は▲12%、千葉県は9%も下がっている。

一方で東京都心部の低層階の騰落率は+20%、神奈川県南部は+19%と上昇している。この調査から分かることは、中古マンションの低層階はエリアによって資産としての値動きが大きく異なるため、購入に当たっては注意が必要ということだ。


需要者が異なる高層階

昨今のタワーマンションの需要動向を見ると、高層階は相続税対策やセカンドハウス、海外投資家の投資目的による購入が目立っている。

上述した調査によれば、中古マンションの流通量は低層よりも高層階の方が高いという結果が出ている。流通量は高層階の方が多いということは、市場取引が活発となり高層階の方がプラスの騰落率は高くなりそうだ。しかしながら、同調査の高層階の騰落率は東京都心部で+10%、神奈川県南部で+11%と、低層階の方が騰落率が高いという結果になっている。これは、恐らく高層階は中古でも値段が高すぎるため、低層階に需要が集中していることが背景にあるのだろう。