富士フイルム<4901>は、7月22日、同社で開発している抗インフルエンザ薬である「アビガン」を台湾の感染症対策を行う政府機関「衛生福利部疾病管制署」に提供することを明らかにした。

「アビガン錠」は富士フイルムグループが開発した抗インフルエンザ薬で、薬事申請に必要な臨床試験の第3相まで、開発は進んでいる。同社の発表によれば、国際共同治験の一環として、台湾の被験者を組み込んだ実績もある。

同薬剤について、台湾の衛生福利部疾病管制署が備蓄することを決定。これを受けて富士フイルムは7月13日にアビガンを供給したとのこと。

併せて、同社の発表によれば、台湾政府の今回の備蓄は、人への感染が懸念されている鳥インフルエンザや豚インフルエンザへの治療用として行うもの。富士フイルムは「アビガン錠は、現時点で台湾衛生福利部食品薬物管理署から製造販売承認を受けてはいないが、特例輸入を決定した」と経緯を解説した。

富士フイルムは「化合物の合成力・設計力や解析技術、ナノテクノロジーなど技術・ノウハウと医薬分野のグループ会社の技術を結集・融合させ、画期的な医薬品を開発、提供していく」などとしている。(ZUU online 編集部)

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