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(写真=PIXTA)

全体相場の新局面入りが近い。6日、TOPIX(東証株価指数)の終値が前日比7.73ポイント高の1673.58ポイントを付け、6月24日に付けた年初来高値1679.89ポイントに接近。同様に、JPX日経インデックス400も上伸。日経平均株価は前日比50円高の2万664円で、取引時間中には2万800円台に乗せた。

この日、TOPIXとJPX日経400がそろって高値に接近したのは、NTT <9432> やメガバンクなど時価総額上位銘柄の上昇寄与が大きい。ちなみに、トヨタ自動車 <7203> 、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、NTT、NTTドコモ <9437> など東証1部の時価総額上位ベスト10銘柄のうち9銘柄が上昇。

今3月期第1四半期(=1Q、4?6月)決算で好実態が確認された銘柄中心に物色範囲が広がっている。今後、日経平均を含めた主要3指数がそろって6月高値を抜くと、相場の上昇ボルテージは一段と高まる可能性が高い。


頭角現すメガバンク、三菱UFJは4ケタコースへ

リード役のセクターとして再び頭角を現してきたのが銀行株だ。業種別日経平均・銀行株指数(採用銘柄数26)は6日、7月高値2134.35ポイントに接近し、前場はメガバンクのみならず、地銀株も一斉高。

とりわけ注目されたのが三菱UFJ、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> の躍動である。三菱UFJの1Q決算は連結純利益が2777億6100万円(前年同期比15.5%増)を達成。立ち上がり3カ月間で通期目標9500億円に対する進ちょく率は29.2%に達した。

また、三井住友の1Qの連結純利益は2678億6900万円(同16.1%増)で、通期予想の7600億円に対する進ちょく率は35.2%。国内設備投資の拡大による融資環境改善を踏まえると、両社ともに通期業績計画の超過達成が有望視される。

6日現在、PBR(株価純資産倍率)は三菱UFJが0.80倍、三井住友は0.84倍、みずほが0.82倍。三井住友は6月高値5747円まであと42円に迫ったほか、三菱UFJも6月高値を付けた後の調整が進み、再浮上態勢は整った。

低PBRとメガバンクトップの収益力からみて三菱UFJは6月高値936.8円抜けから4ケタ指向の展開が見込まれる。(8月7日付株式新聞掲載記事)

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