IFA,金融商品仲介業
(写真=PIXTA)

IFAという言葉をご存じでしょうか。IFAとは「Independent Financial Advisor」、独立系ファイナンシャルアドバイザーの事を指します。FPとの違いや役割など、詳しくお伝え致します。

IFAという言葉をご存じでしょうか。IFAとは「Independent Financial Advisor」の略で、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことで、特定の金融機関に属さず、独立・中立の立場で顧客の資産形成管理や防衛等などのサポートを行う金融プロフェッショナルのことをさします。


IFAはFPと何が違うのか?

IFAという言葉が浸透しだしたのはごく最近のことです。そこで、多くの人が疑問に感じるのはIFAとFPは何が違うのかということではないでしょうか。

FPの役割は顧客のライフプランに沿ってファイナンシャルプランの作成を支援します。
又、投資に対する具体的なアドバイスを行い、金融商品の選択を支援するのが投資助言です。

FPや投資助言の役割を統括し、最終の金融商品の購入まで一貫して顧客と関わるのがIFAといえます。FPとIFAはどの段階まで顧客に関わるかという点に違いがあると言えます。

また、もうひとつの大きな違いはIFAの「I」にあたるIndependent、独立中立性にあります。保険会社や証券会社、銀行の職員がFPの肩書を使っていることがしばしばあります。しかし、IFAの場合はあくまで特定の金融機関に属していてはなりません。このようにIFAとFPの間には一般の人には理解しにくい違いがあります。


IFAの役割とは?

私たちが社会生活を営む上で専門家の知識や経験を必要とする場面に出くわすことがしばしばあります。

税務相談や税額計算、税務書類の作成は税理士、法律事務や成年後見人の選定等については弁護士、運用については銀行や証券会社などに相談することが一般的ですが、これらの専門家は特定の分野において豊富な知識と経験を持っていても、顧客のライフプランをトータルでサポートする能力を持ち合わせているわけではありません。

それに対し、IFAはこれらの分野の専門家と連携し、マネジメントできるお金の専門医と言えます。


IFAの重要性が増している

お金を増やしたいなら運用の専門家に相談、相続が発生すれば税理士に相談、それが今までなら至極当然のことでした。しかし、現在では断片的に専門家の協力を得るだけでは対応が難しくなっています。

例えば相続対策においては生前の相続対策の重要性が増しています。付け焼き刃の相続対策が通用しない時代です。相続税の課税が強化され、生前から保険や不動産投資なども視野に入れ、いかに資産を次世代に残すかを考えねばなりません。子や孫への贈与や保険の有効活用が必要と言えます。相続時のトラブルを避けるためにも生前に遺言などの対策が求められます。

このように、今、本当に求められているのは2代、3代と家族を支えるお金の専門医です。


IFAに求められるもの

IFAにはお金の専門医として知識や経験が求められるのは当然ですが、どの金融機関にも属していない独立性が重要となります。お金の専門医には高い職業倫理が備わっている必要があります。具体的には顧客利益の優先、守秘義務、説明義務、そしてインフォームドコンセントが求められます。

金融機関に属しているFPは、自社の金融商品を販売することが最終目的となりがちですが、顧客ニーズを自社商品の販売に結び付けることが求められます。

しかし、実は顧客利益の優先よりも自社利益を優先せざるを得ない立場なのです。顧客の現状やその対策をわかりやすく説明し、顧客が十分に理解した上で、顧客の自由な意思に基づき同意を得る必要がありますが、自社商品の販売が優先されがちといえるでしょう。また、さまざまな販売チャネルの金融商品を比較検討する機会が与えられないという懸念もあります。

こうした弊害を避けることがIFAに求められ、これこそがどの金融機関にも属さないIFAの存在意義です。(提供: ファイナンシャルスタンダード株式会社

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