海外保険市場における占有率や利益はまだ低い水準
韓国の保険会社の海外保険営業は、中国、インドネシア、ベトナム、タイ等の現地法人を中心に推進されており、2014年6月末の海外店舗の総資産規模は、1年前より13億9,850万ドル増加した44億6千万ドルに達している。
しかしながら、韓国の保険会社の海外保険市場における市場占有率は、2013年時点で、ベトナムに進出しているハンファ生命とサムスン火災がそれぞれ2%(9位)や3.75%(5位)を占めているのが最高水準で、それ以外の地域ではまだ注目すべき成果が出ていない状態である(表2)。
韓国の金融監督院が、2014年9月に発表した「2014年上半期生命保険会社海外店舗営業実績」や「2014年上半期損害保険会社海外店舗営業実績」を見ると、海外に進出した韓国の保険会社の営業実績は、依然として低迷していることがわかる。
韓国の生命保険会社の2014年上半期の海外での営業利益は、サムスン生命が87万ドルの黒字を出しているが、ベトナムやインドネシアで営業活動をしているハンファ生命は915万ドルの赤字が出ており、まだ投資に対する成果が出ていない状況である(表3)。
損害保険会社の場合は利益の規模がそれほど大きくはないが、生命保険会社に比べると黒字が出ている会社が多い。2014年上半期の海外での営業利益を見ると、サムスン火災(1,922万ドル)と東部火災(308万ドル)、そして現代海上(171万ドル)とメリッツ損保(5万ドル)が黒字を出した。
一方、2013年上半期に黒字を出していたLIG損保はアメリカのマンハッタンのアパート崩壊やカリフォルニアのアパート火災などの大型事故の影響を受け2,298万ドルの赤字に転落した。また、再保険会社のコリアンリーも2013年上半期の1,201万ドルの黒字から2014年上半期には155万ドルの赤字決算になった(表4)。