中国のリサーチ会社が発表した「世界長者番付2016年版」で、世界68カ国2188人のビリオネアから、ビル・ゲイツ氏が昨年に引き続き首位にランクインした。ぞれぞれ1ランクアップしたウォーレン・バフェット氏やスペインのアパレル王、アマンシオ・オルテガ氏をはじめ、様々な長者番付でお馴染みの顔ぶれがズラリ並んだ。

まとめたのはHurun Report(胡潤百富)で、今年5回目。

今年の新顔はブルームバーグによる収益が絶好調だったマイケル・ブルームバーグ氏、Facebookのモバイル広告収入とユーザー数の拡大が大きく貢献し、世界最年少で10位入りを果たしたマーク・ザッカーバーグ氏、資産額が1年間で8割以上増したAmazonのジェフ・ベゾス氏だ。

ビリオネアの総数は昨年から99人増え世界記録を達成。2013年から5割増えていることになる。総資産額は7兆3000億万ドル(約832兆1270億円)と9%上昇した。

10位 マイケル・ブルームバーグ氏 総資産額370億ドル/4兆2150億円(昨年比76%増)

1981年に通信会社、ブルームバーグを設立した米実業家。第108代目ニューヨーク市長も務めた。今年初めてのトップ10入り。

9位 バーナード・アーナルト氏 総資産額370億ドル/4兆2150億円(昨年比18%減)

LVMH モエ・ヘネシー ルイ・ヴィトン会長。国際的な高級ブランドの売り上げ低迷により、昨年の6位から圏外ギリギリに。

8位 チャールズ・コーク氏/デヴィッド・コーク氏 総資産額440億ドル/5兆1500億円(昨年比22%増)

米国際複合企業、コーク・インダストリーズ社を共同経営者する通称「コーク兄弟」の昨年の収入は16億ドル(約1兆8227億円)の増加を記録したが、順位は昨年から不動。

7位 ラリー・エリソン氏 総資産額460億ドル/5兆2403億円(昨年比15%減)

クラウド事業が好調な一方でライセンスの販売不振やドル高が足かせとなり、会長を務めるデータベースソフトウェア会社、Oracle(オラクル)の業績は伸び悩み。昨年の5位からランクダウンした。

6位 マーク・ザッカーバーグ氏 総資産額470億ドル/5兆3542億円(昨年比7%増)

SNSサイト、Facebook(フェイスブック)CEO。米フォーブス誌の世界長者番付などでも世界最年少のビリオネアとなったザッカーバーグ氏は、昨年12月に資産の99%をプリシラ夫人と設立したフィランソロフィ(博愛主義)団体、チャン・ザッカーバーグ・イニシアティブに贈与するとの声明を発表して世間を驚かせた。

5位 カルロス・スリム・エルー 一家 総資産額500億ドル/5兆6960億円(昨年比40%減)

フォーブス誌で4年連続首位をキープした実績を持つ「メキシコの通信王」も、昨年2位から3ランク落ち。一般的なビリオネアのイメージとはほど遠い、質素な生活と謙虚な性質で知られている。

4位 ジェフ・ベゾス氏 総資産額530億ドル/6兆378億円(昨年比83%増)

国際的ウェブ・マーチャントに大成長をとげたAmazon(アマゾン)を1994年に設立して以来、精力的に事業拡大に努めてきた成果が花開き、驚異的な成功をおさめたベゾス氏。2000年に立ち上げた民間宇宙開発企業、ブルー・オリジンを通して実現を目指している野望も「宇宙空間への安上がりな旅」と、スケールの大きさで勝負。

3位 アマンシオ・オルテガ氏 総資産額640億ドル/7兆2909億円(昨年比16%増)

世界中で大人気のアパレルブランド、ZARAを所有するインディテックスの創設者。自国スペインの不況もどこ吹く風とばかりに、昨年4位から1つ順位をあげた。巨額の富を築いた今も、服飾デザイン室に机を置き社員食堂で昼食をとる「根っからの職人気質」だという。

2位 ウォーレン・バフェット氏 総資産額680億ドル/7兆7466億円(昨年比11%減)

昨年は所有するクラフト・ハインツが大当たりした一方で、プレシジョン・キャストパーツを320億ドル(約3兆6476億円)で買収するなど、「人生で最も大きな買い物」をしたバフェット氏。自ら率いるバークシャー・ハサウェイの主要投資銘柄を増やすなどして、85歳になった現在も「オマハの賢人」ぶりをフル発揮。

1位 ビル・ゲイツ氏 総資産額800億ドル/10兆2528億円(昨年比6%減)

マイクロソフトで築きあげた富を、メリンダ夫人と共同設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団で慈善事業に投じているゲイツ氏が、やはりここでも堂々の首位に輝いた。フォーブス誌を始め数えきれないほどの長者番付で1位を獲得しつづける「世界のビリオネア」で、1000億ドル(約11兆3990億円)の資産超えを達成した史上唯一の人物でもある。(ZUU online 編集部)