最近、中国ではベンツ、BMWやアウディなど高級車の中古価格が下落しているという。車を担保に金を借り、返済できず担保流れで中古車市場に出回る。収入が追いつかなくなり、ドイツ系高級車を手放す中産階級が増えているらしいのだ。
中国では車は長年“威信財”のトップだった。景気後退に伴い、こうした風潮に変化は見られるのだろうか。今後の自動車市場を展望してみよう。
トップ10ランキングから見る2015年の自動車市場
サイト閲覧回数の多い自動車会社ランキングは、
(1)長安福特(フォード系)
(2)比亜迪
(3)上海通用(GM系)武漢支社
(4)長城汽車
(5)武漢東風雷諾汽車(ルノー系)
(6)鄭州宇通集団
(7)広汽本田汽車(ホンダ系)
(8)北汽福田汽車
(9)本田汽車零部件制造(ホンダ系)
(10)上海大衆汽車(フォルクスワーゲン系)
という順だった。(2)(4)(6)(8)など中国系の会社が上位に入っている。(6)はバス、(8)は商用車の会社であり、バイヤーズガイドとしてのみ見ていたのではなさそうだ。
2015年の広義の乗用車販売台数は2058万台、前年比△8.5%だった。販売台数の多い自動車会社ランキングは、
(1)上海大衆汽車(フォルクスワーゲン系)
(2)上汽通用五菱(GM系)
(3)上海通用(GM系)
(4)一汽大衆(フォルクスワーゲン系)
(5)長安汽車
(6)北京現代(ヒュンダイ系)
(7)東風日産(日産系)
(8)長安福特(フォード系)
(9)長城汽車
(10)神龍汽車(シトロエン系)
という順となり、やはりネットアクセス数とは連動していない。
売上上位車種ランキングを見てみると
(1)五菱宏光(上汽通用五菱)1.2〜1.5L級 ミニバン
(2)新朗逸(上海大衆) LAVIDA、1.2〜1.6L級 セダン
(3)哈弗H6(長城汽車)1.5〜2.4L級 SUV
(4)軒逸(東風日産)シルフィー、1.6〜1.8L級 セダン
(5)宝駿730(上汽通用五菱)15〜1.8L級 ミニバン
(6)速騰(一汽大衆)SAGITAR、1.2〜1.6L級 セダン
(7)捷達(一汽大衆)ジェッタ、1.4〜1.6L級 セダン
(8)朗動(北京現代)エラントラ、1.6〜1.8L級 セダン
(9)新桑塔納(上海大衆)サンタナ、1.4〜1.6L級 セダン
(10)途観(上海大衆)TIGUAN、1.4〜2.0L級 SUV
という順だった。やはり数量の多いのは2.0L以下の小型車だった。都心以外の商店、住宅混在地のイメージに重なる。