「観察瞑想」で自分の感情を客観視
集中瞑想で心を落ち着かせたら、次は「観察瞑想」を行なうと、さらに瞑想の効果が得られます。
観察瞑想とは、放っておけば暴走してしまう思考や感覚を客観視するトレーニングのことです。
「調身」「調息」までは集中瞑想と同じですが、「調心」の方法が異なります。瞑想を続けているとさまざまな考えが頭の中に浮かんできますが、今度はそれをただただ観察するのです。「今、明日の商談がうまくいくかどうか、心配しているな」「今日は何を食べようかな、と思っているな」……。こうして思ったことを実況中継していきましょう。繰り返していくうちに、自分の思考を客観視できるようになります。
すると、意味もわからずイライラするなどの感情に振り回されなくなるので、ストレスが溜まることがなくなります。ぜひ実践してみてください。
石川 善樹(いしかわ よしき)予防医学研究者
1981年、広島県生まれ。東京大学医学部健康科学科卒業後、米国ハーバード大学公衆衛生大学院修了。自治医科大学で博士(医学)取得。専門は行動科学、計算創造学、計算社会科学など。著書に『疲れない脳をつくる生活習慣』(ダイヤモンド社)、『最後のダイエット』『友達の数で寿命は決まる』(ともにマガジンハウス)、『健康学習のすすめ』(日本ヘルスサイエンスセンター)など。(取材・構成:杉山直隆)(『
The 21 online
』2016年6月号より)
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