「たばこメーカー世界ランキング2016」が発表され、日本たばこ産業(JT)が世界4位の売上高を誇ることが判明した。

1位は英多国籍たばこ会社、インペリアル。発売している人気ブランドは日本でも外国たばことしてお馴染みの「ジョン・プレイヤー・スペシャル(JPS)」や「ダビドフ(DAVIDOFF)「ウェスト(West)」を始め、「モンテクリスト(Montecristo)」「ドラム(Drum)」など。日本ではむしろ珍しい巻きたばこだが本国ではいまも主流であるため、巻紙ブランド「リズラ」でも世界一の売上実績がある。

このデータは米統計サイト「Statista」が公開したもの。興味深いのは禁煙法が導入されている英国のたばこ会社が、世界一の売上を記録している点だろう。

英国では2007年7月以来、公共の屋内空間での喫煙が禁止になっている。これは建物の中だけではなく、屋外に設置された簡易式のテント内は勿論、なぜかバス停の雨よけなどにも該当する。「一歩足を屋根から踏みだして吸えば文句はいわれまい」とたかをくくっていると、「風にのって煙がこっちにくるからもっと離れて吸え!」と苦情が飛んでくる。
スーパーマーケットなどの大型リテールでは、たばこ商品の陳列ケースがスッポリとカバーでおおわれており、「視覚で喫煙を誘発させない工夫」がなされている。客はカウンターごしに「たばこメニュー」を見ながら注文するという徹底ぶりだ。

こうした猛烈な禁煙キャンペーンの成果か、喫煙者も1974年と比較すると男女平均18.5%(27.5ポイント減)にまで減っている。喫煙者にとっては非常に肩身の狭い国になってしまったにも関わらず、たばこ産業が今も世界一とは皮肉な話だ。

世界最大のたばこメーカー9社

1位 インペリアル・タバコグループ(英)391億ドル/約4兆9965億円
2位 フィリップ・モリス・インターナショナル(米)262億ドル/約3兆3481億円
3位 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(英)200億ドル/約2兆5557億円
4位 日本たばこ産業(日)192億ドル/約2兆4536億円
5位 アルトリア・グループ(米)189億ドル/約2兆3513億円
6位 レイノルズ・アメリカン(米)107億ドル/約1兆3673億円
7位 ITC(インド)63億ドル/約8050億7193万円
8位 グダンガラム(インドネシア)53億ドル/約6772億8274万円
9位 KT&G(韓)36億ドル/約4600億4110万円

(ZUU online 編集部)

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