保険と一言でいっても保険会社によってさまざまな種類があります。生命保険と医療保険に大別されますが、今回は両者の違いを紹介しましょう。
生命保険と医療保険の違い
生命保険は死亡したときに給付される、いわゆる死亡保険といった意味合いが強い保険です。たとえば、家計を支えている一家の働き手に万が一のことがあった場合、その家族の収入は激減し生活に困ることは容易に想像することができるでしょう。そうした事態に備えて加入する保険が「生命保険」です。現在はケガや病気による入院保障がある生命保険も存在します。
医療保険は事故や病気になった場合に備える保険です。いわゆる国民皆保険による公的保険と保険会社が商品として販売する保険の2種に大別されます。一般的に医療保険という場合には後者の保険を指します。
ケガや病気により長期間入院しなければいけない場合、家計にとって大きな出費となるケースがあります。特に、先進的な治療を受ける場合は出費が膨らむ可能性が増すので、そのような場合に備える保険が「医療保険」です。
入院時に自費負担になるのはどんな費用?
医療保険について多数の保険会社が商品として出しているのは、必要としている人が多いからといえます。「公的な医療保険があることから、それほど多額な治療費などを負担することはない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際に公的な健康保険で保障される項目には制限があります。公的保険適用外の治療や入院に伴う諸経費については自己負担となります。
それでは、入院時にはどのようなことが自費負担になるのでしょうか。
まず一つめが「食費」です。入院時の病院食などについては、健康保険で一部カバーされ、それ以外は自己負担となるケースが多いようです。
二つめに「個室などの部屋代」があります。健康保険では6人部屋などの相部屋で入院するのが基本になります。そのため、個室や一定の条件の部屋などを希望する場合は、差額ベッド(特別療養環境室)代が自費負担になります。ただし、差額ベッド室へ入院する場合は、病院側が患者へ丁寧な説明をしたうえで同意してもらうということが大前提です。
三つめに「パジャマやタオルのレンタル」です。入院時に使用するパジャマやタオルなど、病院のレンタルを利用した場合は自費負担になります。
ほかにも「冷蔵庫やテレビ使用代」など、個人で使用できる冷蔵庫やテレビの使用については病院によって費用がかかる場合があり、この場合は自費負担になります。
公的医療保険で診療できる医療については限度があります。いわゆる先進医療を受ける場合には、公的医療保険対象外なので、費用が発生します。入院中であってももちろん生活費がかかりますが、勤務することができないため、収入が激減します。会社の保険制度などによっても変わりますが、長期の場合は給料の満額は支給されなくなります。
保険対象になる医療費に加えて、これだけの費用を負担できる準備があれば安心といえるでしょう。
生命保険に特約をつけて入院保障もカバー
近年ではさまざまなニーズに応じて保険の商品も変化してきています。生命保険に特約をつけることで、自分のライフスタイルに合った保険を準備することができます。一定期間の死亡保障を厚くする特約、不慮の事故が原因の死亡・障害に備える特約、特定の疾患などの治療に備える特約、介護やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に関連した特約、そして入院などを含む病気・怪我の治療に備える特約の大きく5種類です。
既に生命保険に入っている場合、新たに医療保険にも加入する必要があるかは悩むところです。生命保険の特約でカバーする場合も、新たに医療保険に加入する場合も、まずは自身がどういった保障を必要としているかよく考えることが大切です。そのうえで、きちんと必要な保障が得られる自分に合った保険を選ぶとよいでしょう。
賢く選んでしっかり活用を
保険は安心を得るためのツールとして役立つものですが、必要以上の保障がある保険商品を選んでしまうと、保険料が高くなり生活費を圧迫する危険もあります。
見直しを検討する場合には、専門の方に相談してみるとよいでしょう。(提供: 保険見直しonline )
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