本記事は、きたの先生(喜多野 修次)氏の著書『97%は無意識 すべてがうまくいく脳の使い方』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

97%は無意識 すべてがうまくいく脳の使い方
(画像=Monster_Ztudio/stock.adobe.com)

ゴールを下げてしまう罠

多くの人は、一度ゴールを設定しても、「やっぱり私には無理かもしれない」と思い、設定したゴールを下げてしまいます。
本当に心から望むゴールに気づいたことで変えることもあるため、方向転換すること自体は悪くありません。
しかし、自己評価が下がったことで本当に心から望むゴールを引き下げるのは本末転倒です。

心理学者キャロル・ドゥエックのマインドセット理論によれば、「成長マインドセット」を持つ人は、困難に直面しても目標を維持し続ける一方で、「固定マインドセット」の人は、挫折を「自分の能力の限界」と捉えて早々に諦める傾向があることが示されています。

最初は目を輝かせて「世界を変えるような仕事がしたい」と言っていた人が、いつの間にか「安定した収入があればいい」に変わってしまう。
そして本人も、どこか満たされない気持ちを抱えているのです。

自分を責める必要はありません。
僕たちは子どものころから「現実的であれ」「身の程を知れ」と教育されてきました。
だからこそ、大きな夢を持つことに罪悪感を感じたり、「高望みしすぎている」と自分を制限してしまうのです。
抽象度の高い目標を設定したほうが脳の活性化が高まり、実際のパフォーマンスも向上します。

ドゥエックの研究で特に重要なのは、失敗の捉え方です。
成長マインドセットの人は失敗を学習の機会として捉え、固定マインドセットの人は能力不足の証明として捉えてしまう。
この違いが、目標を維持できるかどうかを決定的に分けるのです。

無意識という最強のパートナー

僕たちの無意識は、自覚することなく驚くほど多くの情報を常に処理しています。
しかし、表面的な意識で捉えられる情報はそのほんの一部です。
目標だけを決めて「あとは無意識にお任せ」するのは、この強力なパートナーを最大限に活用する方法です。

無意識の圧倒的な処理能力は、僕たちが「知らない」と思っていることも、無意識レベルではすでに把握している可能性が高いことを示しています。

無意識を最強のパートナーと呼ぶのは、決して比喩ではありません。
24時間365日、休むことなく働き続けてくれる世界最高性能のスーパーコンピューターを、一人ひとりが持っているのです。
しかも、その性能は現在の最高峰のコンピューターをはるかに凌駕しています。
この素晴らしいパートナーを活用するコツは、信頼することです。
「本当に大丈夫だろうか」「もっと詳細に計画を立てるべきでは」と疑い始めると、無意識の働きを意識が邪魔してしまいます。
むしろ、「きっと最適な道を見つけてくれる」と信頼して委ねることで、無意識は最大限の力を発揮します。

多くの発明家や創作者が、「アイデアは突然降ってくる」と表現するのも、この無意識の働きによるものです。
意識的に考えていないときに、無意識が膨大な情報を統合して、最適解をプレゼントしてくれるのです。

ただし、無意識との付き合い方で大切なのは、「おまかせ」と「怠惰」を混同しないこと。
目標に向かって行動を続けながらも、結果に執着しすぎない。
そんなバランスの取れた状態が、無意識の力を最大限に引き出してくれるのです。

脳が複雑にしているだけ

「うまくいかない」「どうせ自分なんて」と思ってしまうと、設定したゴールがぼやけ、本来うまくいくはずのことまでうまくいかなくなってしまいます。
人生は本来とてもシンプルです。
自分の思考(過去の記憶やセルフイメージ)がそれを複雑にしてしまっているだけです。
どんな課題が来ても、「タンポポの綿毛が飛んできた」くらいに考えてもいいのです。
課題が来るたびに深刻になっていたら、エネルギーが持ちません。

脳は過去の価値観や信念をもとに「これは大問題だ」「人生の危機だ」とドラマチックに解釈しているだけで、実際はそれほど深刻ではないことがほとんどです。
脳は生存のために危険を大げさに評価する傾向があり、現代社会では過剰反応してしまいがちなのです。

だからこそ、課題が現れたときは一度深呼吸をして、「これは本当に深刻な問題だろうか? それとも、単なるタンポポの綿毛だろうか?」と自分に問いかけてみてください。
きっと、思っているほど大きな問題ではないことが多いはずです。

人生をシンプルに捉えることは現実逃避ではありません。
むしろ、本質を見抜く力です。
複雑に考えすぎて動けなくなるより、シンプルに捉えて前進し続けるほうが、結果的に良い答えがみつかることもあります。

97%は無意識 すべてがうまくいく脳の使い方
きたの先生(喜多野 修次)
15歳のとき、実家の書斎で偶然手に取った「引き寄せの法則」に関する一冊をきっかけに、無意識の奥深さに魅了される。
それ以来、「人はなぜ変わろうとしても変われないのか?」という問いを軸に、心理学・認知科学・コーチングなどを幅広く学び、何百冊にもおよぶ書籍と数千万円規模の自己投資を通じて探求を重ねてきた。
自らを実験台にさまざまな手法を実践・検証し、無意識の働きを日常に活かす独自のメソッドを体系化。
その講座は「無理なく変われる」「スッと腑に落ちる」と多くの受講者から高い評価を受けており、
現在は講座や執筆活動を通して、「思考より先に、無意識が人生をつくっている」という仕組みを広く伝えている。

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