生涯独身で兄弟姉妹もいない場合、自分の死後、財産はどうなるのでしょうか。日本人の未婚率は年々上昇しており、独身者の相続について頭を抱えている人も多いはずです。今回は、独身者の相続について詳しく解説します。万一のときに備えて、早めに対策を立てておくことが得策です。

増える生涯独身者、相続はどうなるのか

女性の社会進出や価値観の多様化により、日本の生涯未婚率は上昇傾向にあります。内閣府が発表した「平成28年版少子化社会対策白書』によると、1980年と比べて、生涯未婚率は男性が2.6%から20.1%へ、女性が4.5%から10.6%へ上昇していることが分かりました。また、25~39歳の未婚率は男女ともに年々上昇しており、男性は25~29歳が71.8%、30~34歳が47.3%、35歳~39歳が35.6%で、女性は25~29歳が60.3%、30~34歳が34.5%、35~39歳が23.1%という状況です。

生涯独身者の割合は今後も増えることが予想されます。このような状況のなか、生涯独身で老後を迎える方は自分の死後、財産がどうなるのかについて考えておく必要があるのです。

自分が死んだ後の財産の行方

独身者が亡くなった場合、財産を相続できるのは親または祖父母などの直系尊属、兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡している場合はその子ども)に限られます。すでに親や祖父母が亡くなっている場合、兄弟姉妹が財産を相続し、兄弟姉妹も亡くなっている場合はその子どもが代襲相続します。

すでに親や祖父母が他界しており、ひとりっ子で兄弟姉妹もいないという方は、法定相続人がひとりもいません。その場合、生前に介護やお世話をしていたパートナーなどが特別縁故者として名乗りをあげ、故人との関係や貢献度合いが認められれば、特別縁故者が一部の財産を相続できるケースがあります。特別縁故者もいない場合には、家庭裁判所でしかるべき手続きが取られた後、財産は国に帰属することになるのです。

自身のエンディングに備えよう

独り身で老後を迎える方が増えている現在、自分の死後、財産をどのように扱ってほしいかを考えておく必要があるといえます。そのためには、まず預貯金や有価証券など複数の資産を持っている場合は、総資産を把握し、管理一覧などを作成しておきましょう。独身者が亡くなった後、どの口座に財産がどれくらいあるのかを確認するのは骨が折れる作業です。管理一覧表などがあれば、誰が見ても一目瞭然なので、第三者でも確認がしやすくなります。最近はエンディングノートといって、管理一覧表の他に自分史や友人へのメッセージなどを書いておけるノートもあります。インターネット上でのダウンロードや書店でも購入できます。

お世話になった人など特定の人に財産を分けたい、あるいは寄付したい場合、遺言書を作成してその旨を書いておきましょう。生前、介護をしてくれた人や身の回りの世話をしてくれた人でも、身内でなければ財産の相続権がありません。そういった方々に感謝の気持ちを込めて財産の一部を分けたいとなると、遺言書が必要になります。地方公共団体やNPO法人に寄付したい場合も、遺言書で分配方法を明記しておきましょう。遺言執行者は生前から弁護士に依頼しておくと安心です。

法定相続人がいない場合でも、自分の死後、誰かに迷惑をかけることは心苦しいものです。いざというときに備えて早めに準備しておくことをおすすめします。

相続対策は早めに検討しよう

生涯独身で兄弟姉妹もいない場合は法定相続人がいないので、自分の死後、財産は国に帰属します。自分の持っている財産の一覧表を作り、特定の人に財産を分けたい場合は遺言書などを書いて備えておきましょう。そうすれば、周りの人に迷惑をかけるという不安を軽減できるはずです。(提供: プライベートFPオンライン

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