子どもの進学は、時としてライフプランに大きな影響を与えることがあります。子どもの進学を機に人生設計などを見直してみてはいかがでしょうか。また、進学に備えて今からできることについても考えてみましょう。

子どもの進学はどれくらいコストがかかる?

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(写真=Ramona Heim/Shutterstock.com)

そもそも、子どもの進学にはどれくらいコストがかかるのでしょうか。幼稚園3歳から高等学校まで進学する場合の15年間に必要なコストは、すべて公立を利用した場合約523万1,000円になります。一方、すべて私立を利用した場合は約1,769万9,000円になっています(文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」より)。

これだけの差があるので、仮に一部私立を利用しただけでもコストが跳ね上がることがわかります。日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果(平成27年度)」によると、大学に進学した場合、高等学校と大学の教育費の合計は平均で約900万円になるといわれています。

高校無償化などが叫ばれていますが、実現するかどうかは不透明です。また、大学は授業料だけでなく、親元から離れた大学に通う場合は、下宿費用を含めた生活費がかかることになります。下宿費用については子どもがアルバイトをして負担するには高額になってしまいますので、親からのサポートが必要になります。このように、子どもの進学状況によってかかるコストが大きく変わってくるのです。

学資保険とは

子どもが生まれた時に、産院などから資料として学資保険の案内を目にしたことはないでしょうか。学費を準備するための保険として最たるものが学資保険です。これは、子どもの学費のために貯蓄型保険となっています。

学資保険では、毎月一定金額を保険料として支払っていきます。そして、その保険商品によって異なりますが、入学などの進学時に給付金が支払われます。支払いについては、進学の都度定められている給付金が支払われるものや、大学進学に一度に支払われるものまでさまざまです。

また学資保険は、契約者が万が一死亡した場合、保険料の支払いが免除されるだけでなく、定められた時に給付金が支払われるというものが多くあります。一家の働き手が亡くなってしまい、進学費用が用意できなくなってしまうのを回避することができるのも大きな特徴です。

賢い学資保険の選び方

それでは、学資保険はどのように選べばいいのでしょうか。チェックポイントは以下のようなものになります。

・ 給付金が支給される時期
給付金は、大学進学時に一度に行われるものから、小学校・中学校・高校・大学入学と都度に一定金額が給付されるものがあります。これらは保険によって異なりますので、きちんと選ぶ必要があります。特に私立の中学校・高校に進学する場合はかなり高額の入学金などが必要になりますので、そういった可能性がある場合は都度に給付されるものを選ぶといいでしょう。

・ 支払い免除条項の有無
学資保険について、契約者の死亡によって保険料の支払いが免除される商品が多いのですが、中にはないものもあります。生命保険に入っているため不要と考える場合もあるかもしれませんが、個人のライフプランによって判断していきましょう。

・ 子どもの医療費特約
学資保険には子どもの医療費について特約が組めるものがあります。自治体によって子どもの医療費補助制度があるため、それほど必要にならないという声も多いようです。

・ 保険満期の年齢
保険料の払い込みが完了する年齢は各保険商品によって異なります。短い期間の場合は当然保険料の金額が高くなります。しかし、年齢が高くなると学費がかかる年齢まで保険料を支払う必要が出てきてしまいます。

学資保険の必要性

学資保険は貯蓄性が高い保険が多く、貯蓄する意味で加入する人も多いのが特徴です。一方、学資保険は不要という人もいます。自身のライフプランに応じて必要ならば学資保険を早めに選んでおくようにしましょう。

子どもの年齢が高くなってから加入すると保険料が高くなってしまうため、注意が必要です。