デヴィッド・ベッカム氏やウェイン・ルーニー氏らトップアスリートをはじめとした多くの著名人が投資している映画ファンドが、「脱税工作目的」で運営されているとの疑いから裁判が行われていた件で、英国の歳入税関庁(HMRC)の訴えが認められた。1400人もの投資家が総額7億ポンド(約995億9970万円)にものぼる延滞税・加算金を納めることとなりそうだ。

このファンドは映画「アバター」の制作資金にも貢献したことで知られているが、実態は法の抜け道を利用して投資家に過度の税優遇措置をもたらすと見られている。

第一層審判所「投資ではなく租税回避の手段」

映画,ファンド,租税回避
(写真=Thinkstock/Getty Images)

この映画ファンドを手がけてるのは英映画投資会社インジーニアス・メディア。脱税工作疑惑が持ちあがったのは2010年のことだ。歳入税関庁の訴えによると、インジーニアスが「映画産業の支援を目的とする投資では納税額が控除される」という英国の法律を逆手にとって、投資家に過剰な税金控除を申告する手助けをしていたと訴えているいう。
第一層審判所は2016年、「控除率は100%ではなく30%であるべき 」とし、「インジーニアスのファンドは投資ではなく租税回避の手段」との判決をくだした。

さらには2017年に入り、歳入税関庁がファンドを利用していた投資家1400人から、総額7億ポンドの加算金および延滞税を徴収することを認めた 。

これによりベッカム氏、ルーニー氏だけではなく、英ミュージシャンのボブ・ゲルドフ氏など、多数の著名人を含む1400人の投資家が、支払いを迫られることになる。これらの投資家は税優遇措置を条件に、最低10万ポンド(約1423万円)を投資していたそうだ。

租税回避を利用している意外な著名人とは?