佐川急便を傘下に持つSGホールディングスが東京証券取引所に上場申請を行ったと発表した。早ければ今秋にも上場する事となる。物流業界を取り巻く環境が大きく変わる中、上場で得た資金を活用して成長につなげたい考えだ。

時価総額は3000億円以上 物流業界3位の規模となる大型上場

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(写真=PIXTA)

SGホールディングスは傘下に佐川急便を中心とした企業グループの持ち株会社である。2017年3月期の営業収益は前年同期比2%減となる9303億円、営業利益は同9%減となる494億円であった。佐川急便を中心としたデリバリー事業が営業収益の8割近くを占めている。上場時の時価総額は3000億〜4000億円になると見られており、物流業界ではヤマトホールディングス <9064> の約9400億円、日本通運 <9062> の約6900億円に次ぐ規模となる。

上場で得た資金については、海外事業の拡充やM&Aに充てるという。また、物流業界の長時間労働が問題となっている中、今後の人件費上昇に備えた業務効率化への投資等にも充てると見られる。

以前より上場の噂は絶えずあったSGHDであるが、今回正式に上場申請を行ったと発表した。今後、東証が審査を行い、問題無ければ承認される。早ければ今秋の上場となる可能性もある。主幹事には三菱UFJモルガン・スタンレー証券と大和証券が選ばれるものと報道されている。

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