韓国で日本の自動車メーカーが好調だ。2017年1月から5月の日本車の累積販売台数は1万6245台で、前年同期と比べて29.4%増加している。

5月のブランド別の販売数は、ホンダが1169台で、BMWの5373台、メルセデスベンツの5063台に次ぐ第3位。レクサスは864台で6位、トヨタも852台で7位になるなど、日本ブランド(レクサス・トヨタ・ホンダ・日産・インフィニティ)が韓国輸入車市場で17.22%を占めた。ホンダの月間販売数が1000台を超えたのは。2008年12月以来、8年4カ月ぶりである。

ディーゼルからハイブリッドへ

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(画像=Lexus Korea Webサイトより)

レクサス「ES300h」が今年2月、韓国の輸入ハイブリッド車で初めて、販売累計2万台に達した。

2012年に韓国でも発売されたレクサスES300hは、燃費がクラス最高レベルの1リットル当たり16.4キロを実現。高級感のあるインテリアに加えて10個のエアバッグを装備するなど、高い性能と快適な仕様を兼ね備えている。2016年の販売数は6112台で、韓国の輸入ハイブリッド車市場におけるシェアが3分の1に達しているモデルだ。

日本車は2008年のリーマンショック後の円高や2009〜2010年のトヨタ自動車の大規模リコールなどの影響で苦戦が続いていた。2008年に販売を開始した三菱自動車 <7211> と2009年に販売を開始したスバル <7270> は販売が伸び悩み、いずれも進出からわずか3年で撤退している。日本車の輸入車市場のシェアは2014年には10.85%まで落ち込んだ。

ガソリンが高額な韓国は、LPGやディーゼル車の人気が高い。高級輸入車はディーゼル車のラインナップが豊富な欧州車に人気が集中している。

状況が一変したのは2015年秋以降だ。フォルクスワーゲンの排ガス不正問題が発覚し、ドイツ車をはじめとする欧州ディーゼル車の売れ行きが伸び悩んだうえ、大気汚染も深刻となった。2010年以降に購入した高級車が買い替え時期を迎えたが、振動や騒音に加えて、環境面からもディーゼル車を嫌ってガソリン車やハイブリッド車を選ぶ消費者が増えてきたのだ。

2017年1月から5月までのドイツ車の販売台数は5万5656台だが、前年比8.1%のマイナスで、輸入ディーゼル車は22.1%減となった。一方、輸入ハイブリッド車は8212台と対前年比で70.8%増加している。

2016年から2017年にモデルチェンジが行われた新型車の価格も大きく作用する。BMWの520dの新型モデルは販売価格が6630万〜7120万ウォンで、ベンツのE220dは6460万〜6910万ウォン。エンジン仕様や出力がほぼ変わらないトヨタカムリやホンダアコードは3000万ウォン台からと2倍の開きがある。レクサスやインフィニティなど日本のプレミアム車も5000万ウォン前後からの価格設定になっている。

新政権も日本車に追い風