名門オックスフォード大学が、オンラインでFinTechを学べるコース「オックスフォードFinTech」 を、2017年10月から開始する 。週7時間から10時間、わずか2カ月余りで、FinTechセクターでチャンスをものにする上で役立つ、実践的なスキルや知識を身につけることができる。

ほかにもマサチューセッツ工科大学(MIT)やオープン・ユニバーシティが、オンラインによるFinTechコースで未来の人材育成を試みている。

オックスフォード大学で学ぶ10週間の短期集中コース

オックスフォードFinTechは、有名大学のオンライン・コースが探せるサイト「Get Smarter」と共同開発された、10週間の集中コースだ。

適切なツールとスキルを利用して、革命的なFinTech商品・サービスを具体化するための能力、新規制が及ぼす影響について仮説を立てるための洞察力などを養う。また金融や市場、取引の未来だけではなく、将来的なFinTech傾向に関する知識も学べる。

申し込みから受講まで、全てのプロセスはオンラインで行なえるので、世界中どこからでも参加可能だ。受講料は2500ポンド(約36万円)。コース修了後には受講証明書が発行される。

一流の金融、IT専門家がバックアップ

オンラインの短期集中コースというと充実度が心配だが、ブロックチェーンからAI(人工知能)、クラウド・ファンディング、量子コンピューターについての考察まで、幅広いFinTechの領域をカバーしている。

カリキュラムの参加メンバーも、オックスフォード大学の経営大学院サイード・ビジネススクールのニーウ・バルカン教授、情報工学者の権威、アレックス・ペントランド氏、シンガポール金融管理局のCFOソフィネンデュ・モハンティ氏など、一流の国際的な専門家を集結させている。

ブロックチェーンからビッグデータまで、様々なFinTechコース

独自のオンラインFinTechコースを提供している大学はほかにもある。

米国のマサチューセッツ工科大学の“フューチャー・コマース”やコロンビア・ビジネス・スクールの“コロンビアFinTech ”、ブランダイス大学の“デジタル・イノベーション・フォー・FinTech”。さらにはキプロス共和国のニコシア大学や英国のオープン・ユニバーシティなどで、FinTechオンラインコースが見つかる。

専門分野を絞りこむのであれば、ブロックチェーンを専門とするブロックチェーン・ユニバーシティ 、カリキュラムにビッグデータを取り入れたコロンビアFinTech、P2P領域にも力を入れたFinTechスクールなど、興味深いコースが続々と登場している(Tech Bullionより )。

コロンビア・ビジネス・スクールは通学生のFinTech MBAコース も提供している。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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