韓国で輸入高級車の販売が伸びている。

韓国国土交通部と韓国輸入自動車協会によると、2017年1月から6月までの間に新規登録された販売価格が1億ウォン(956万円)を超える高級輸入車は1万2456台で、前年同期の9763台と比べて28%の増加となっている。新車市場における輸入車の販売割合は15%近くになり、スーパーカーの販売が増加している。

2017年1月から6月までの韓国全体の新車販売総数は89万台あまり。国産車は4%以上減り、トータルでも3.4%マイナスとなっているなか、高級輸入ブランド車だけが伸びているのだ。

販売数が増加している高級ブランド車

韓国経済,自動車販売
(写真=Yury Stroykin/Shutterstock.com)

韓国市場におけるメルセデス・ベンツの2017年1月から6月の販売台数は3万7723台で、昨年同期と比べて47.3%増加している。伸び率は6.3%増のドイツや国別販売数第2位の中国(34.5%)を大きく上回っている。

メルセデス・ベンツSクラスの国別販売台数ランキングは、韓国がドイツを抜いて3位に浮上した。Sクラスの価格は1億3600万ウォンから1億9900万ウォンで、最高1億100万ウォンの高級スポーツセダンCLSクラスも韓国が中国と米国に次ぐ好調な売れ行きだった。

BMWも1億ウォン以上の車両販売数が3996台と昨年同期の2424台を大幅に上回っている(約60%増)。韓国で販売されたBMW車の13.8%が1億ウォン以上で、高級車の販売比率も昨年同期(10.5%)を上回っている。

イタリアの高級自動車メーカー・フェラーリは7月までに120台余りを販売している。同社は韓国向け出荷台数を前年比25%増やしたという。フェラーリ傘下のマセラティも7月までに2016年の年間販売台数に迫る1150台を販売した。2016年は1200台だった。

ランボルギーニは6月には前年の販売数を超え、ロールスロイスの7月までの販売数は52台で、前年度の販売数53台まで1台を残すのみである。

高級輸入車が売れる3つの理由

韓国市場で高級車の売れ行きが好調な理由は3つある。

一つは、2016年度から導入された業務用乗用車課税合理化制度が落ちついてきたからだ。

法人が所有する車両の減価償却費、賃借料、燃料代、修繕費、自動車税、通行料、金融リース負債に対する支払利息など業務に関連する部分のみ損金算入が認められ、私用と判断された部分は損金参入できない。

賞与や配当、またはその他社外流出として処理しなければならなくなり、新たな法令の様子見で車両購入を先送りしていた層が法施行から1年を経過して購入に動き出した。高級ブランド車の1月から3月の法人向け販売数は、昨年同期と比べ126%から最大450%増となったメーカーもある。

二つ目は、30-40代の主な購入層の意識の変化だろう。個人の輸入車購入は30代(36.1%)と40代(30.3%)が多い。この年代は、人生は一度きりを意味する「You Only Live Once」の頭文字を取ったYOLOライフが拡散し、いまの幸せのために高級車を購入している。希少なブランドで走る楽しさやデザイン、性能、ユーザビリティなどを追求する消費者が高級輸入車に目を転じるケースが多いという。

そして購入資金の多様化も高級輸入車の販売を後押ししている。法人はリースを活用できるが、個人は一括払いか銀行のローンを利用する以外になかった。近年、輸入車会社が子会社などを通じて車両を分割払いで購入できる機会を提供しはじめた。長期分割払いプログラムの発達で、高級車両のハードルが一気に低くなった側面もある。(佐々木和義、韓国在住CFP)

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