株主優待には金券や食事券、生活用品などさまざまな種類がある。なかでも人気の優待は「すぐに生活に役立つ」もしくは「経済面から生活を支えてくれる」といった内容だ。ただ、あまりに生活面のみに着目して優待銘柄を探すのも、若干さみしい面がある。
できることなら優待を使って文化的・知的な生活もしたいものだ。そこで、ここでは文化的な生活を高めるため、書籍をお得に購入できる優待をご紹介する。なお書籍関連銘柄とは直接関係ないものの、書籍をお得に手に入れられる優待は最後にまとめて紹介したい。(必要投資金額計算の際の株価は8月31日終値を使用)
(1)丸善CHIホールディングス <3159>
丸善、ジュンク堂書店などを展開。丸善は専門書、雑貨なども取り扱う。
【権利月】7月末
【優待内容】100株保有で商品券1000円相当(保有株数に応じて増加)
【必要投資金額】100株保有で3万5200円
(2)三洋堂ホールディングス <3058>
三洋堂書店を展開。古本の買い取り販売、レンタル事業も。
【権利月】3月末・9月末
【優待内容】100株以上で株主優待カード(レンタル割引20%、販売割引2%と図書カード1000円分(株主優待カード、図書カードとも保有株数に応じて増加)※優待カードは9月権利のみ
【必要投資金額】100株保有で10万1600円
(3)ヴィレッジヴァンガードコーポレーション <2769>
雑貨、グッズをはじめとしたおもしろい商品を扱う。一部書籍も展開。
【権利月】11月末
【優待内容】100株保有で1万円分商品券(1000円10枚)、1年以上保有で1万1000円、2年以上保有で1万2000円
【必要投資金額】100株保有で10万5300円
(4)文教堂グループホールディングス <9978>
書籍、雑誌、CD、DVD、レンタルなど総合メディア事業を行う書店大手。
【権利月】2月末・8月末
【優待内容】優待割引カード(100株保有で5%割引、保有株数に応じて割引率は増加)※現金払いのみ使用が可能
【必要投資金額】100株保有で5万6300円
(5)パピレス <3641>
電子書籍サイトRENTAを運営。漫画に強み。
【権利月】3月末
【優待内容】電子書籍サイトRENTAで使えるチケット100枚(1万800円相当)と交換可能なギフトコード
【必要投資金額】100株保有で25万8000円
(6)イーブックイニシアティブジャパン <3658>
萌え本から文芸まで幅広く取り扱う。電子書籍にて展開。
【権利月】3月末
【優待内容】eBbookジャパン内で利用可能なeBook図書券(100株以上1 年未満1080円、1年以上2160円、3年以上3240円、保有株数に応じて増加)
【必要投資金額】100株保有で11万2700円
(7)フォーサイド <2330>
リアルエステート、フィナンシャルサービスを手がける。電子書籍コンテンツの配信事業モビぶっくも提供している。
【権利月】12月末
【優待内容】モビぶっくで使える優待ポイント(100株保有で500ポイント、保有株数に応じて増加)
【必要投資金額】100株保有で3万7100円
書籍を安く買うために知っておきたいその他の株主優待
ここまで書籍関連の銘柄を紹介したが、実は上記の銘柄以外にも書籍購入に使える優待はたくさん存在している。典型的なものが「クオカード」を優待として配布している企業だ。
クオカードはコンビニ以外にも、大手をはじめ多くの書店で利用が可能だ。それこそ「クオカード=図書カード」のレベルだと言っても過言ではない。クオカードを優待として配布している企業はたくさん存在しているので、利回りの高い業績の悪くない企業を選んで投資してみるのも良い。(クオカードで使える 書店一覧 )
またカタログギフト優待のなかには、商品一覧の中から書籍や絵本を選べるものも存在している。特に子供用の絵本は値段が高いことも多いので、カタログギフトから選ぶというのも一つの手だ。書籍に関する株主優待実施企業を紹介した。
谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「
インカムライフ.com
」。著書に「
超優待投資・草食編
」がある
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