中国の公立幼稚園は明らかに不足している。そして民間幼稚園の経費はあまりに高額すぎる。経済ニュースサイト「界面」が幼児教育問題をレポートした。問題点を日本と比較しつつ見ていこう。

広州市海珠区のケース

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(写真=MIA Studio /Shutterstock.com ※写真はイメージです)

2016年中国の幼稚園は、私立64.3%、公立35.7%の割合だった。広州市海珠区を取り上げ、同区における幼稚園の月間費用を見てみよう。広東省・広州市は「北上広深」と称され、北京、上海、深セン、と並ぶ中国の第一線級都市である。(1元=16.95円)

●公立幼稚園365元~1285元の範囲にある。

省立 865元~1285元/市立 650元~970元/区立 485元~730元/その他 365元~545元

●私立幼稚園の「費用 園数 シェア」

3000~3999元 1校 2.4%/4000~4999元 4校 9.8%
/5000~5999元 7校 17.1%/6000~6999元 17校 41.5%
7000~7999元 0校 0%/8000~8999元 1校 2.4%
9000~9999元 2校 4.9%/10000元以上 9校 22.0%

最も多いのは、6000元台に集中している。これは月謝が日本円で10万円以上するということだ。次に多いのは1万元以上であった。中央値でざっと比較すると、私立は公立の7~8倍といった辺りだろう。

日本との比較

日本の2015年データでは、私立62.6%、公立27.4%で、中国の割合とほとんど変わらない。同様に経費の状況を調べてみた。文部科学省「子供の学習費調査」(2013年度)によると、公立幼稚園の平均年間経費は22万2264円、私立幼稚園では49万8008円、私立は公立の2.24倍だった。これには給食費や、学校外活動費、通学費や入学金まで含まれている。また政令指定都市・特別区では、公立23万7947円、53万7171円だった。地方と大都市でもあまり大差はない。

もう一つベネッセの教育情報サイトの調査も参照してみた。それによると公立幼稚園の年間経費は15万円、私立幼稚園では36.7万円、2.45倍となっている。深刻な問題とされながらも日本では、概ね2.5倍以内に収まっているようだ。これが7~8倍になる中国の深刻さは、日本の比ではなさそうである。

保育園ではなく幼稚園のみの比較である点は考慮する必要があるが、いずれにせよ中国が深刻そうであることはうかがえる。