いち早くスマートウォッチ市場に参戦しているタグ・ホイヤー

日本でも人気の高いスイスの高級時計メーカーであるタグ・ホイヤーは、2015年の11月に「TAG Heuer CONNECTED(タグ・ホイヤー コネクテッド)」を発売している。価格は1400ドル(約17万円)で、GoogleのAndroid Wearを搭載しているほか、ハードの製造にインテルも参加しているなど、本格的なスマートウォッチの走りだったと言えるだろう。

Android系のスマートフォン向けOSである「Android Wear」を採用しているため、機能面もAndroid Wearを踏襲することになる。つまり、メールやLINE、Facebookの着信や更新の通知のほか、歩数のカウントが簡単に確認できるなど、スマートフォンを身に着けていない時でもサブ的な役割を担ってくれるというものだ。

スイスの高級時計メーカー フレデリックコンスタントも積極的

スイスの高級時計メーカーであるフレデリックコンスタントは、シリコンバレーのフルパワーテクノロジーと共同で、合弁会社のMMTをスイス・ジュネーブに設立。2015年には、このMMTが開発したムーブメント「MMT-285コネクテッドムーブメント」を搭載したスマートウォッチを発表している。

2017年6月に発表された新作は、女性用スマートウォッチの「オルロジカル スマートウォッチ レディース」だ。MMT-285の後継にあたる世界最小サイズの「MMT-281」を搭載、クラシカルなデザインにスマートウォッチとしての機能を備え、2時や4時などの位置にそれぞれ電話通知やメール通知等の機能を配置している。ステンレススチール製のケース径は34mmで、3気圧の防水仕様。電池寿命も2年間以上になるという。価格はオールステンレスモデルが10万2600円、ローズゴールドプレーテッドベゼルが15万120円だ。

グッチはwill.i.amとのコラボ製品を発表

2015年3月19日付けの『Vogue』誌は、ファッションブランドのグッチがラッパーのwill.i.am(ウィル・アイ・アム)とのコラボレーションによるスマートバンドの開発に携わっていると独占報道した。スマートフォンとテザリングしなくても機能する、スタンドアロン型の機器であるほか、アップルの「Siri」やマイクロソフトの「Cortana」に共通するような、音声で始動する独自の機能を備えているものだという触れ込みだった。

ところがその時の発表は、価格や発売時期もまったく明らかにされていないような、純粋にファッションと機能が中心のものだったため、グッチのスマートウォッチへの取り組み姿勢を占えるようなものではなかった。ただ、都市ごとにローカル時刻が細かく設定できる「I-Gucci」や、ネットで活躍するアーティストやクリエーターとのコラボなど、今も一連のチャレンジを続けるグッチの片鱗が伺われるニュースであったことに間違いはない。(ZUU online編集部)