アベノミクスの影響で一時は平均賃金が上がったものの、2015年からは下がりはしないものの、上昇もストップしている。そんな現状の中、20代の金銭感覚についての意識調査の結果が発表された。貯蓄額と倹約志向が上がる、現代の20代の金銭感覚とは。
理想のお小遣い額は昨年比1.2万円減少
調査を行ったのはSMBCコンシューマーファイナンス。2017年10月2日から5日まで、20歳から28歳の男女1,000名に金銭感覚についての意識調査を行った。
まず、毎月自由に使えるお金(お小遣い)はいくらぐらいなのかを聞いてみたところ、全体の平均額は29.694円と3万円を切った。昨年の同じ調査では30,422円と約700円減少している。未婚者、既婚者に分けてみると、未婚者は31,694円なのに対し、既婚者は20,688円。未婚者は3万円程度、既婚者は2万円程度が毎月自由に使えるお小遣い額となる。
男女差で見てみると、未婚男性のお小遣い額は32,192円、未婚女性のお小遣い額は30,993円と未婚の場合はあまり男女差がない。しかし、既婚男性と既婚女性では、既婚男性が25,796円なのに対し、既婚女性は18,464円と7,000円以上差が開いた。結婚後、女性は仕事を辞めたり非正規雇用になることで、未婚の時よりも自由に使うお金が少なくなる傾向にあるようだ。
実際のお小遣い額は昨年比で700円減っているが、それよりも大きく減ったのが理想のお小遣い額だ。毎月自由に使えるお金がどれくらいあれば満足できるか、という質問の回答は、平均で60,041円、未婚者では65,168円、既婚者では30,360円となった。昨年の同じ質問の回答では、全体で72,651円だった。昨年に比べ、理想額は約1.2万円も減少している。20代の倹約志向の高まりが伺いしれる結果となった。