本日は冬至でクリスマスの週末ということで株式市場も手仕舞いの売り買いが中心となってきそうです。日本市場もここまで上昇してきたということなのですから、手仕舞い売りが嵩んでも良いと思われます。一方で、いまだに「空売り」が多く逆日歩がついている銘柄も多く、買い戻しも入るということなのではないかと思います。

米国で税制改革法案が可決され、日本でも日銀金融政策決定会合が終わり、年内のイベントも終了ということになりそうです。地政学リスクなどは残っているものの、売り買いの手掛かりに乏しくなってくるものと思います。日銀も景気が良くなっても緩和を続けるということを言っていますが、どこかで緩和は終了するわけですし、ETF(上場投資信託)の買いも永久に続くということでもないのですから、少し早いのかもしれませんが、今のうちから「出口」の対処をしていくということで良いのだと思います。2013年5月の急落、2015年8月の暴落、も結局は米国の金融緩和終了が要因となっているということを思い出しても良いのでしょう。

米国株は堅調ながらも冴えない展開となり、本日の日本市場も昨日同様に小動きとなりそうです。クリスマスや年末・年始を控えて積極的な売り買いは期待できず、あくまでも持高調整の売り買いが中心となりそうです。日銀買いなどは期待されますが、買い戻し一巡感もあって買い急ぐ動きは見られず、引き続き冴えない展開になりそうです。先物などの仕掛け的な売り買いが見られ、指数が振らされる場面もありそうですが、あくまでも目先的な動きということになるのでしょう。幕間つなぎ的に小型銘柄の値動きの軽いものが物色されるということでしょう。

クリスマス前の週末ということで手仕舞いの売り買いが中心となりそうで、上値は重いと思われます。ただ、売り急ぐようなこともなく指数は小動きとなりそうです。当面23,000円を超えるとうよりは23,000円を意識すると売られるということになりそうで、下値水準が22,500円~600円どころなのか、22,000円程度までの調整があるのかを確かめるような場面もあるのではないかと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

市場も参加者少なく、持高調整の売り買いが中心で年末の雰囲気が出てきました。米国でもクリスマス休暇ということで買い戻し一巡となったものから手仕舞い売りに押されるということになるのだと思います。「株を枕に年を越す」という投資家も少なく、既に年を越す準備はできているのではないかと思われるので、最後は掉尾の一振も見られるのかもしれませんが、本日も週末の手仕舞い売りに押されるということもありそうです。

米国市場もようやくクリスマスの雰囲気が出てきて、上値も重くなっている感じです。米国の減税法案可決が日本でも好感される場面もありましたが、実際に日本企業への恩恵は少ないのではないかと思われますし、米国企業への好影響などはすでに織り込まれている感もあり、来年になると思ったほど効果がないとか、財政赤字が問題となるということもありそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。