このコーナーでは毎週原則木曜日に実施しているMarket Talk(動画セミナー)のサマリをお届けします。

2018年4月19日(木)Market TalkのSummary

5月にかけての相場展望

日経平均は一目均衡表の雲の中に入ってきた。来週から企業決算が本格化するが、ちょうどいいタイミングで決算発表を迎える状況だ。良い決算になるのは間違いないだろうし、非常にポジティブな結果が出るだろう。それを素直に買える展開になっていくのではないか。一時円高で減益になるのではないかと言われていたが、為替も円安派が増えてきた。これからの決算発表シーズンはこのようないい流れが続くので、基本的には連休明けまで相場は強いだろう。 その後、決算が出尽くしていったん集計されて改めて好業績だということで、5月中は強い相場が続くだろう。 相場への影響で一番大きいのは北朝鮮情勢。6月頭に米朝首脳会談が行われることになれば、その期待で下がらないのではないか。

2番底は来るのでしょうか?

9月の自民党総裁選で安倍首相3選の雲行きが怪しくなるようなことがあれば2番底ということになるし、その前に北朝鮮情勢次第ということもあるので不透明感が大きいが、現状今から戻しに入っていくとは思うものの、秋の2番底もシナリオの1つとしてもっていたほうがよいだろう。

ようやく株価が上昇傾向にありますが、日経平均が24000円を回復するのはいつぐらいになるでしょうか?

6月初頭に行われるであろう米朝首脳会談で非核化への道筋がつけば日経平均は24,000円を突破するだろう。

コーセー、資生堂が冴えませんが、今後期待は持てますか?

期待は持てると思う。インバウンド-中国の消費という大きなテーマは不変だと思う。今は一時的なリスクオンで、売られていた景気敏感株に戻っているが、循環物色でまたこういった銘柄に戻ってくるだろう。

半導体株について、一相場終わってしまい横這いのように見えますが、今年の後半にかけて再度上昇する可能性はあると思いますか?

上昇の可能性はあると思う。例えば今日の村田製作所を見ても、村田はいち早く調整して電子部品の中でパフォーマンスの悪い銘柄だったが、スマホだけではなくEVなど成長分野に投資するというニュースが好感され上昇している。

広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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