昨日の海外時間には、米長期金利が再び上昇したことから円売りが強まって、ドル円は109円台に乗せましたが、NYダウが急落したことから円が買い戻されました。東京時間にはいっても一時109円台をつけています。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

昨日のNY市場では、再び米長期金利が上昇して2014年1月以来となる3%台まで上昇しました。一方NYダウは、好調な決算を発表したキャタピラーや3Mが通期見通しを下方修正したことなどをきっかけにほぼ全面安となって、結局420ドル余り暴落しました。そんな中米長期金利の上昇を受けて、ドル円は堅調に推移している一方、ドル指数は5日ぶりに反落していて、ドル買いにはなっていないことに注目すべきかもしれません。NYダウの下落は、市場が足元の業績よりも、先行きに目を向け始めたことで、トランプ政権の通商政策に対する懸念が表面化したと考えられます。もしそうであれば、株価の下落基調が続く可能性が高く、ドル円の上昇が続かないと予想できます。

ポンド円半分の利益を確定

150.80円で作ったポンド買い、円売りのポジションをを継続中です。最低限の利食い目標である152円台に乗せてきたことから仲値後に152.25円でポジションの半分の売って利益を確定しました。残り半分は損切りラインをコストの150.80円に置いて引き続き一段の上昇を待ちます。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、特段の材料はありませんでしたが、対欧州通貨などでドル買いが優勢となって、ユーロドルは1.2180台まで、ユーロ円は132.60円台まで下落し、ドル円は108.90円台までやや上昇しました。しかしこのドル買いは続かず、ユーロドルは1.2220台まで、ユーロ円は132.90円台まで反発し、ドル円は108.70円台まで下落しました。

NY時間にはいると、米長期金利が上昇し、当初はドル買いが強まりましたが、その後円売りが優勢となって、ドル円は2月9日以来の109.20円付近まで、ユーロ円は133.40円台まで上昇しました。この間ユーロドルは1.2190台まで下落したあと、1.2230台まで上昇しています。NY時間午後にかけては、米長期金利は堅調だったもののNYダウが急落したことからドル売りが優勢となってドル円は108.50円台まで下落し、ユーロドルは1.2240台まで上昇しました。NY時間引けにかけては、株価が下げ止まったことからややドルが買い戻され、ドル円は108.80円台まで上昇し、ユーロドルは1.2230付近まで下落しました。

東京時間にはいって、日経平均が下げ幅を縮めたことと、米長期金利が再び3%付近まで上昇したことからドル円は一時109円台に乗せました。

今日の予定

今日の海外時間には主要国の経済指標発表は予定されていません。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp