昨日の海外時間には、全般的なドル買いに加え、各国株価が反発して円売りも強まってドル円は110円台を窺う水準まで上昇しました。
今後の見通し
昨日の海外時間には、米長期金利の反発が続く中、ドルが堅調に推移し、NY時間午後に米株式市場が反発すると円売りも強まって、ドル円は110円手前まで上昇幅を拡大しました。東京時間朝方にも再びドル買いが強まる場面もありましたが、110.00円付近にはドル売りオーダーがあると見られ、それが意識されてやや反落しています。今夜は、米FOMCが開催されますが利上げなどの金融政策の変更はない見通しで、パウエル議長の会見も予定されていないことから、注目は声明の文言にどのような変更があるか、に集まっています。ただ、金曜日には米雇用統計の発表があり、前回10.3万人増と非常に弱い結果で、最近としては重要度が上がっていることから、今日のFOMC声明では方向性がでてこない可能性が高いと考えます。したがって、ドル円が110円台乗せとなっても200日移動平均線の110.24円付近や、2月2日高値の110.40円台などで上げ渋るのではないでしょうか。
FOMC後の動きに注目
109.40円のドル売り円買いのポジションを109.70円で損切りました。今夜のFOMC後の動きで、今紹介したポイント、110.24円~110.40円付近で上げ渋るようなら30銭上に損切りを置いて一旦ドル売り円買いポジションを作り、109円台前半での利食いを目指します。
海外時間からの流れ
欧州時間、新規材料はありませんでしたが、対ユーロなどを中心として全般的にドル買いが優勢となって、ユーロドルは1.2010台まで下落し、ドル円は109.70円付近まで上昇しました。この間ユーロ円は131.80円付近まで下落しています。
NY時間にはいって、米長期金利が上昇すると再びドル買いが強まって、ドル円は109.80円付近まで上昇し、ユーロドルは1.1980付近まで、ユーロ円も131.50円台まで下落しました。
その後米長期金利が上昇幅を縮めたことから一旦ドルが売り戻され、ドル円は109.50円付近まで下落し、ユーロドルは1.2020付近まで上昇しました。しかしNY時間引けにかけて米長期金利が反発して各国株価が上昇するとドル買いと円売りが優勢となって、ドル円は109.80円台まで、ユーロ円は131.80円台まで上昇し、ユーロドルは1.1980台まで下落しました。
東京時間にはいってから、ドル円は一旦高値を109.90円台まで更新したあとやや反落しています。
今日の予定
今日の海外時間には米・FOMCが開催されるほか、ユーロ圏・4月製造業PMI(確報値)、英・4月建設業PMI、ユーロ圏・第1四半期GDP(速報値)、ユーロ圏・3月失業率、米・4月ADP民間雇用者数の発表とバイトマン独連銀総裁の講演が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp