6月19日にメルカリがマザーズ市場に上場

日本株銘柄フォーカス,マザーズ市場
(画像=PIXTA)

フリーマーケットアプリを運営するメルカリ <4385> がマザーズ市場に上場します。テレビCMなどでご存じの方も多いのではないでしょうか。久々に時価総額が大きい大型上場になると見込まれており、足元のマーケットではメルカリの動向に注目が集まっています。5月22日に1,179ポイントだったマザーズ指数は6月6日に1,094ポイントまで下落するなど軟調な推移となってきました。軟調さの背景にはメルカリのブックビルディング(需要申告)に申し込むための換金売りがあるのではとの指摘もあるようです。そのブックビルディングも本日(8日)に終了しました。来週発表される募集・売出価格に注目が集まります。

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(画像=マネックス証券)

マザーズに上場する成長著しい銘柄とは

そもそもマザーズ市場とは、現在は業績が冴えなくても将来の成長が見込める新興企業が上場して資金調達をするための市場です。サイバーエージェント <4751> 、スタートトゥデイ <3092> 、エムスリー <2413> など現在は東証1部に上場する日本を代表する成長企業たちも、過去にはマザーズに上場していました。3社とも凄まじい成長を遂げてきたことは、多くの方がご存じかと思いますが、マネックス証券の銘柄分析ツール「マネックス銘柄スカウター」から3社の過去10期分の業績をご紹介します。

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もちろん多くの企業がご紹介した3社のように高い業績成長を遂げられれば望ましいですが、現実には成長できている企業もあればほとんど成長できておらずむしろ売上減少が続く衰退企業がマザーズ市場に上場していることも事実です。銘柄フォーカスレポートで何度もお伝えしているとおり、筆者は企業の業績成長と株価は中長期的に明確にリンクすると考えています。もしもその考えが正しいのであれば、成長企業に中長期的に投資することが投資成果を出しやすいということになります。

本日の銘柄フォーカスでは、メルカリ上場に沸くマザーズ市場に上場しておりこれまでの成長が著しい企業をご紹介します。具体的なスクリーニング条件は以下のとおりです。

■スクリーニング条件
・東証マザーズ市場に上場
・過去6期分の売上高と営業利益を取得可能
・直近5期がいずれも増収・営業増益
・今期の会社予想も増収・営業増益

上記の条件でスクリーニングしたところ、表に示した7銘柄がピックアップされました。具体的には、ファンデリー <3137> 、AMBITION <3300> 、じげん <3679> 、コラボス <3908> 、弁護士ドットコム <6027> 、ジャパンインベストメントアドバイザー <7172> 、日本アセットマーケティング <8922> の7銘柄です。最後にこれらの銘柄のビジネス内容や業績概要をマネックス銘柄スカウターから引用いたしましたので、ご参考いただければ幸いです。

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ファンデリー <3137>

■企業概要

ヘルスケア食品会社。メディカルフードデリバリー事業(健康食宅配、健康食通販カタログ)、マーケティング事業(カタログ誌面の広告枠販売、サンプリング等の業務受託、健康食レシピ情報サイト運営)を展開。健康食宅配ではヘルシー食・たんぱく質調整食などの200種類のメニューにより顧客嗜好に応じた選別宅配をサービス(栄養士による無料カウンセリングサービス)。健康食通販カタログ「ミールタイム」「ミールタイム・ファーマ」を全国の医療機関・調剤薬局・保健所・介護施設等に配布、健康食の販売と同時に広告枠を販売。2016年シャープのウォーターオーブン(家電)でサービス連携。

■業績推移

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AMBITION <3300>

■企業概要

デザイナーズマンションの賃貸管理会社。プロパティマネジメント(不動産所有者から不動産を借受け、第三者に貸転・サブリース、転貸借用物件管理)を軸に賃貸仲介、投資事業(バリューアップ物件の販売)を営む。家賃保証、敷金・礼金・保証金ゼロ「ALL ZERO PLAN」に特長。物件は東京23区を中心としたワンルームマンションタイプのデザイナーマンション、顧客層はDINKS・単身マーケット、賃貸管理戸数は9002戸(2017年12月)。SPC/REIT領域への投資顧問事業の拡大を推進。2016年アドベンチャー<6030>と民泊情報で業務提携、民泊事業者として東京大田区の特区民泊に参画。カイカ<2315>とブロックチェーン実証実験共同開始。2017年エボラブルアジア<6191>と資本業務提携、ホープ少額短期保険を開業、ヴェリタス・インベストメントを買収。

■業績推移

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じげん <3679>

■企業概要

インターネット運営企業。ライフイベント領域(求人・住まい・結婚・車など人材領域・不動産領域・生活領域)を中心に、「転職EX」「派遣EX」等によるその領域に特化したEXサイトを運営。代表的なサイトは「転職EX」「派遣EX」「アルバイトEX」「看護師求人EX」「賃貸SMOCCA」「住宅購入EX」「中古車EX」等。複数のインターネットメディア情報や企業情報を統合、「EXサイト」上で一括して検索・応募・問い合わせできるのが特色。収益は成果報酬型の課金体系モデル。2013年KDDIと求人情報サービスで業務提携。2014年求人情報のリブセンス<6054>と提携。2016年ハウスドゥ<3457>と業務提携。2017年NTTドコモと業務提携(仕事探しのプラットフォーム「dジョブ」を共同で企画・制作)。主要取引先はリクルートホールディングス、インテリジェンス。

■業績推移

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コラボス <3908>

■企業概要

クラウド型コールセンターサービス会社。コールセンター運営に必要な諸機能(システムやアプリケーション)をクラウドサービスとして提供、CTIシステムで低コスト・短期間でのコールセンター設置をサポート。顧客ニーズを取り込んだ電話システム、顧客情報管理システム、データ解析サービスを継続的に開発、顧客から月額使用料を収受、600拠点以上の実績。主要サービスは「nyplace」(コールセンター向けクラウドサービス)、顧客情報管理システム「COLLABOS CRM」、小規模なコールセンター向け「COLLABOS PHONE」。2016年データ解析サービスのアイズファクトリーと業務提携(合弁会社シーズファクトリーを設立)。

■業績推移

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弁護士ドットコム <6027>

■企業概要

法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」運営。法律相談を求める顧客と弁護士を仲介するサービスを提供。弁護士マーケティング支援サービス(無料相談・みんなの法律相談、弁護士検索)、有料会員サービス、税理士相談「税理士ドットコム」サービス、企業法務サービス等。登録弁護士数1万3千人(弁護士の3人に1人)、月間サイト訪問者数860万人。契約管理(契約書のペーパーレス化)のクラウドサービス「クラウドサイン」(世界30カ国以上に提供)に注力。2016年企業法務ポータルサイト「ビジネスロイヤーズ」運営開始。2017年宝印刷<7921>、テラスカイ<3915>、ロゼッタ<6182>(契約書翻訳)と業務提携。

■業績推移

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ジャパンインベストメントアドバイザー <7172>

■企業概要

金融ソリューション会社。オペレーティング・リース事業を中心に環境エネルギー事業(太陽光発電)、パーツアウト・コンバージョン事業(退役航空機のリサイクル・部品販売)、メディア事業を営む。主力のオペレーティング・リース事業は航空機やコンテナを対象としたオペレーティング・リースのアレンジメント。2014年太陽光発電事業の第1号ファンドを組成(環境エネルギー事業を形成)。2015年日本證券新聞社をウェルス・マネジメント<3772>から買収(メディア事業に参入)。2016年インタートレードの株式取得。2017年ボーイング737MAX8購入(カタログ価格約1232億円)。主要取引先はVallair Solutions。

■業績推移

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日本アセットマーケティング <8922>

■企業概要

不動産賃貸・管理会社、ドン・キホーテの子会社。不動産賃貸事業(賃借・保有不動産の賃貸)、不動産管理事業(賃貸した不動産の管理・運営・保守)を展開。主力はドン・キホーテ店舗不動産の賃貸、プロパティマネジメント&ビルマネジメントサービス。2013年ドン・キホーテ子会社との資本業務提携に伴い、ドン・キホーテグループ各社から不動産物件を譲受(2015年従来のビジネスモデルの不動産オークション事業・不動産ポータルサイト運営から撤退)。2013年ジアースから商号変更。主要取引先はドン・キホーテ、長崎屋、日本商業施設。

■業績推移

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益嶋 裕
マネックス証券 マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー

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