メガバンク(都市銀行)の投資部門といえばバンカーの花形だ。そこで確固たる実績を叩き出しているとなると、役員への出世コースも見えてくる。

そんな華々しい都市銀行の投資部門から転職した主人公が、会社再建に奮闘しながら人生の"七味"を味わうドラマがスタートした。「会社の再生と人の再生」をテーマに作られたドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京)だ。7月23日(月)午後10:00より放送される第2話のみどころを紹介したい。

ラストチャンス
©テレビ東京

原作者は元銀行マンの経歴を持つ小説家・江上剛さん

ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』は江上剛さんによる同名小説が原作であり、元銀行マンの経歴を持つ同氏の経験に基づき書かれた作品だ。江上さんは第一勧業(現みずほ)銀行時代、広報部次長として1997年に起きた「第一勧銀総会屋事件」解決に尽力し、事件を題材とした小説や映画『金融腐食列島呪縛』のモデルにもなった人物である。

後に銀行員の傍ら、2002年に『非情銀行』で小説家デビューを果たすと、翌年退行し作家として本格的な活動を開始。経済小説の枠にとらわれない、新たな金融エンタテインメントをいくつも生み出している。

余談だか原作小説は当初『人生、七味とうがらし』のタイトルで発表されたが、単行本化する際『人生に七味あり』に変更。さらに今年4月には出版社を変え、タイトルもドラマと同じく『ラストチャンス 再生請負人』に改めたうえで刊行された作品だ。

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第1話のあらすじ

大手都市銀行で順調な人生を送っていた樫村(仲村トオル)は、勤務先が吸収合併されたことで人生が一転。同期の宮内(椎名桔平)など行員たちが次々に辞めていく中、ふしぎな占い師(ミッキー・カーチス)から「これからは七味とうがらしをたっぷりきかせた、味に深みのある人生になる」と予言されてしまう。

その後、カード会社への出向となった樫村は銀行を辞めるも、転職先が中国に買収され再就職は白紙に。職安通いなど現実に直面する樫村だったが、謎の美女(水野美紀)とぶつかった際に1本の電話が舞い込む。

――あなたは私にとって、ラストチャンスなんです。

電話の主である投資会社社長・山本(大谷亮平)から飲食フランチャイズ会社再建の仕事を持ちかけられた樫村は、戸惑いながらもその依頼を引き受けるのだった。

ラストチャンス
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「7億円返せ」憤慨する男性と謎の美女の正体 第2話のみどころ

CFO(最高財務責任者)として飲食フランチャイズ大手のデリシャス・フードに再就職した樫村だが、CEO(最高経営責任者)の大友は同じ元銀行マンでプライドが高く、自社の経営にあまり興味を持たない人物であった。さらに創業メンバーの1人である岸野は、飲食業とは畑違いの樫村に対し不信感を抱き反発する。

そんな中、突然オフィスに「7億円、耳を揃えて返せ!」と憤慨する男性が現われ、その言葉に耳を疑う樫村。しかし岸野ら幹部は「問題ありません」と言いながら、なぜか樫村を男性から遠ざけてしまう。

デリシャス・フードの経営に疑問を抱く樫村だったが、フランチャイズ展開には危険性があることを謎の美女・十和子から指摘され……。

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樫村は人生の七味をどう乗り越えるのか?

本作では「フランチャイズ」や「第三者割当増資」など、たびたび耳にしながら詳しくは知らないものや馴染みの薄い用語にも丁寧な注釈が入るので、ドラマを視聴しながらビジネス用語も楽しく学べる。

また順調だと思っていた人生へと、次々に押し寄せてくる七味(うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみ)。山椒や唐辛子のようにピリリと辛味の利いた試練や困難に対し、樫村がどのように挑んでいくのか次回も心待ちにしたいと思う。(ZUU online 編集部)

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