昨日の海外時間には、週末の英フォックス国際貿易相の発言を受けて、合意なきBrexitの懸念が高まったことからポンドが一段安となる中、全般的なドル高をうけてドル円はやや反発しました。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

英フォックス国際貿易相は、日曜日のサンデー・タイムスのインタビューで「EUとの合意が成立しないまま、英国が離脱する確率が60%ある」と述べました。先週金曜日にもカーニーBOE総裁が「(英国が合意なしにEUを離脱する可能性は)居心地が悪いほど高い」と述べていて、ポンドドルは約11か月ぶりの安値まで下落しています。EUとの合意のないBrexitに対する懸念が強まれば、全般的なリスク回避につながる可能性もあって、円買いからドル円も一段安になると予想しています。

111.85円のドル売りポジションを維持

111.85円で作ったドル売り円買いのポジションを保有中です。111.65円に損切りを引き下げて、損失の可能性をなくしながら、110円台半ばまでの下落を待ちます。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、東京時間午後に日経平均が軟調に推移した流れを引き継いで、日経平均先物が弱含んだことから円買いが優勢となって、ドル円は111.20円付近まで、ユーロ円は128.50円付近まで下落しました。その後週末に英フォックス国際貿易相が「合意なきBrexitの可能性が高い」と述べた記事が蒸し返されてポンド売りが強まると、対ユーロ、対円でもドル買いが優勢となって、ドル円は111.50円台まで上昇し、ユーロドルは1.1530付近まで下落しました。

NY時間にはいると、米長期金利が低下したことからドル売りが優勢となって、ドル円は111.30円台まで下落しました。一方欧州株が上昇したこともあってユーロ買いも強まって、ユーロドルは1.1570台まで、ユーロ円は128.80円台まで上昇しました。

東京時間は朝方はやや円買いが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間には、独・6月鉱工業生産、独・6月経常収支/貿易収支、米・6月JOLT労働調査の発表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp