昨晩は風に流される雲の合間から月と火星がキラキラと光っていましたが、今朝は竜巻注意報が出ているなかで茅場町に着くと雨が降っていました。台風の被害もなければいいと思います。株式市場は米国株は軟調となったのですが、貿易摩擦問題やトランプ大統領の疑惑などが懸念される割には下げ渋っているという印象です。何だかんだと言って業績が好調というものが多いので、米国株も売られないということでしょう。

ただ、やはり相場ですから、買われ過ぎたものは売られるということになると思います。日本株式市場でもまた空売りが積み上がっている銘柄等が単純な買い戻しで指数を押し上げるという場面もあり、こうした動きが強まれば強まるほど何かちょっとしたことで急落するのだと思います。買われ過ぎた銘柄が調整となると大きな調整となるのでしょうし、売られ過ぎた銘柄は疑心暗鬼のなかでの戻り相場ですから、そろそろ戻すということになるので、そろそろと戻っているうちに仕込んでおくことが正解なのだと思います。引き続き指数の動きに惑わされず売られ過ぎた銘柄に注目です。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

昨日の日本市場は日経平均が高く、TOPIXは軟調となったのですが、ファーストリテイリング(9983)が日経平均を50円程度、KDDI(9433)が16円程度押し上げており、この2銘柄だけで堅調となったということです。日経平均自体に偏りがあるのもまた相場なのですが、決して中身を伴っていないということです。

米中貿易摩擦やトランプ大統領の疑惑など懸念材料も多いのですが、目先の需給で指数が振らされているということです。ファーストリテイリングもアジアでの大量出店が好感された面もありますが、ここへ来て「空売り(信用取引の売り)」が増え「逆日歩」が復活したということでの買い戻しを急ぐ動きで押し上げられているということです。日経平均がこうした特殊要因で振り回されているということで相場の雰囲気や方向を見誤るとことも多いのですから、ここは引き続き「森を見るより木を見る」のが正解ではないかと思います。

引き続き売られ過ぎた銘柄等に注目です。自動車株の一角は売られ過ぎ感もあるのですが、まだ貿易摩擦懸念で買えないという状況でしょう。米国で半導体関連銘柄が買われており、日本でも見直し買いは期待されます。引き続き売られ過ぎとなっている食品株や建設株、そして電機株などに注目です。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。