三葉銀行と「バルクセール」で争った1997年。4年後、太陽ベットへの「バイアウト」をおこない、裏口座の発覚で三葉銀行常務取締役・飯島が失脚。2010年には総合電気メーカー『あけぼの』を巡り、『ファインTD』滝本との壮絶な「TOB」を繰り広げた鷲津政彦。

いよいよ最終章の舞台は2018年、平成最後の夏となった"現在"。ゴールデンイーグルと呼ばれた鷲津が「ニッッポン株式会社」帝都重工の買収に挑む。木曜ドラマ『ハゲタカ』(テレビ朝日)、8月30日(木)午後9:00より放送される第7話のみどころを紹介していこう。

ハゲタカ
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第7話のみどころ

――『あけぼの』買収から7年後の2018年。

日本を代表する名門重工業メーカー『帝都重工』で「データ改ざん事件」が発覚し、マスコミはこぞって「信頼崩壊の危機」と書き立てた。

日本の名門企業の経営危機は、政府系の金融支援団体である『日本ルネッサンス機構』も看過できず、飯島亮介(小林薫)は芝野健夫(渡部篤郎)へと指示をし、『サムライファンド』の鷲津政彦(綾野剛)に救済を求めさせる。

その頃、鷲津は『帝都重工』の子会社である『スペース・フロンティア・ジャパン』の若き代表・天宮光一(森崎ウィン)と出会っていた。宇宙開発に関する事業に携わる天宮は、鷲津に投資を依頼。しかし鷲津は雨宮の会社を視察した上で、「夢とは実現する意思のない人間が使う言葉」と依頼を断ってしまう。

芝野の差配により、飯島、そして『帝都重工』社長・真壁達臣(伊武雅刀)と対面した鷲津は、正式に『帝都重工』を買収してほしいと打診される。しかし提示された条件に対し、いったん返事を保留。いまや政界・財界・官界に強い影響力を持つ飯島が噛んでいることもあり、『帝都重工』周辺の動きを慎重に探るよう、鷲津は佐伯宗徳(杉本哲太)や中延五朗(光石研)に指示を出すのだった。

そんな中、『帝都重工』の内部告発により、大規模な「不正会計」が行われていたことが発覚。次々と明るみに出る『帝都重工』の腐敗――そのすべてを察知した鷲津は、驚きの行動に出る……。

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バリトンヴォイスも魅力の伊武雅刀さんが名門企業の社長に

経営危機に陥った名門重工業メーカー『帝都重工』社長・真壁達臣、演じるのは俳優・伊武雅刀さんだ。伊武さんといえば、『宇宙戦艦ヤマト』で宿敵・デスラー総統の声優として知る人も多いだろう。その魅力的なバリトンヴォイスは俳優以外に、ナレーター、ラジオ、声優、さらに歌手として活動の場を広げて来た。伊武さんがどのような真壁を演じ、鷲津と対峙するのか楽しみにしたい。

このドラマの原作となったのは、経済小説家・真山仁さんのデビュー作『ハゲタカ』シリーズだ。小説では1997年から2004年にかけての7年間、日本経済に挑む鷲津の活躍が描かれている。今回のドラマ化に対し真山さんは「原作にかなり忠実に作っていただいています」と語っていた。

木曜ドラマ『ハゲタカ』は、原作の3倍にあたる長期間が舞台となる。そのため私たち視聴者は、鷲津を通しながら20年に及ぶ日本経済の在り方を垣間見るのかもしれない。(ZUU online 編集部)