米調査会社ファクトセットによると、S&P500採用銘柄の2018年7~9月期の利益は10月5日現在で前年同月比19.2%増が見込まれていた。同社の見通しは低めに示されがちで、たとえば過去5年の平均で検証すると最終的な利益は「見通しを3.5%ほど上回る」傾向にある。今回についても最終的には20%を超えることが確実視されており、実際にそうなると今年1~3月期の24.8%、4~6月期の25.0%に続き3四半期連続での20%超えとなる見通しだ。
もっとも、そんな状況にありながら米株式市場は冴えない展開を強いられている。10日にはダウ平均が800ドル超の急落に見舞われ、世界同時株安を引き起こした。背景にはウォール街の市場関係者が年初から警戒していた2つの「C」が指摘される。2つの「C」とはFRB(米連邦準備制度理事会:Central Bank)の利上げと中国(China)の成長鈍化懸念だ。ここで改めて米株式市場を取り巻く環境を整理してみよう。