今日も相変わらずすっきりとしない天気です。株式市場も堅調な地合いが続いているのですが、世界情勢などを見ていると何となく安心できないというか不安になるというか、すっきりとしない感じです。米国でも好調な決算に反応して堅調な地合いとなっているのですが、やはり、先行きに対してもう少し明るさが見られないと戻りも鈍くなるということでしょう。

目先の需給要因で高値を付けて、買われ過ぎた銘柄が調整となったことで大きく下落したということですから、買われ過ぎた銘柄がさらに買い直されるか、あるいはこれまで売られ過ぎていたものが今度は買われ過ぎるというところまで上昇しないと相場全体にはすっきりとしてこないのかもしれません。割安感が強くても貿易摩擦懸念などがあって買われないものもあるので、もう少し先が見えてくれば買い直されるものも多くなってくるのだと思います。ここは我慢をしておくところということで売られ過ぎた銘柄の底堅さがみられるところに注目です。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

米国株も決算発表に反応して右往左往していますが、2月のような展開は避けられそうです。金利の変化は見られるもののVIX指数の大きな変動は今のところなさそうですし、2月当時と違いトランプ大統領の言動などへの反応が鈍くなっています。企業業績という実態経済に直接関係のないところでの神経質な動きが避けられているということでしょう。

米国の財政赤字の問題も出てきてきており、素直に強気にはなれない感じですし、サウジアラビア、トルコ、イラン、そしてロシアや中国、北朝鮮など地政学リスクも多く、英国のEU(欧州連合)離脱の影響などもここからは取りざたされるということもありそうですし、米国の利上げの影響も折に触れて取りざたされるのでしょうから、まだまだ波乱もありそうです。

基本的には好調な業績ながらも売られ過ぎている銘柄等に注目です。これまでも業績面から割安と考えられていた楽天(4755)やDMG森精機(6141)、三菱UFJ(8306)などの銀行株などの割安株は今回の偉く相場でも下げ渋りとなっており、こうした銘柄の反発も期待されます。また、引き続き相対的な割安感のある食品株や商社株にも注目ですし、村田製作所(6981)などの電子部品株、パナソニック(6752)などのハイテク銘柄にも注目です。

パナソニック(6752)は二番底を付けたかどうかというところです。11日に空けた「窓」を埋めてさらに戻るのかどうかということになりそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。