今日も天気がすっきりとせず、朝の電車では傘を持っている人ばかりでした。株式市場も米国株が再度大きな下落となり、日本市場も冴えない展開となりそうです。昨日も中国株の下落などを気にして手仕舞い売りに押されましたが、再度下値を試すような動きとなりそうです。中国の経済指標などに反応、中国株にも引き続き反応することになるのでしょう。
買われ過ぎた銘柄の下落が大きくなっており、今度は売られ過ぎまで売られるかどうかということになるかもしれません。昨年の今頃は上方修正期待と空売りの買い戻しが多かったので、海外市場動向などの影響はほとんどありませんでしたが、今年は昨年ほどの買い戻しがないことや上方修正期待も少ないということで買われていないのだと思います。これまで指数を押し上げてきた要因が薄れているということですから、買われ過ぎ銘柄が売られ過ぎになるまでは指数は上値も重いのだと思います。
本日の投資戦略
米国でも決算発表が本格化する前に調整感が出ている感じです。日本市場も昨日の動きなどを見ていると好材料よりも悪材料に敏感に反応しており、市場の雰囲気は悪いという感じです。こうして下落する過程では信用取引の売りも増えず、米国との貿易摩擦問題や中国の景気鈍化が懸念されるなかでは決算発表にも期待できないということなのだと思います。
ここまで日経平均を押し上げてきた買い要因は業績の上方修正期待と指数に影響の大きな銘柄の空売りの買い戻しなどだとすると、ここへ来て買い要因がなくなってきたということです。逆にここからの決算発表で見直し買いが入りそうな銘柄は買い場ということになるのでしょうし、業績面で割安感があるものは下げないのではないかと思います。
好決算が期待されながらも地合いの悪さで売られているものや、割安感が出ているものに注目です。これまで見てきた明治HD(2269)や森永乳業(2264)などの食品株や三菱UFJ(8306)など金融株、三菱商事(8058)などの商社株に注目です。
三菱UFJ(8306)は25日移動平均線や基準線を意識して上値も重くなっています。再度75日移動平均線を確認するような動きも見られそうで調整がありそうです。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。