【STEP2】「気分」を「表情」「動作」で表現する

目的を確認して、会話の後に味わいたい「気分」が見つかりました。今度はその気分を味わい、その上で、その感情や思考を表情と動作(姿勢や動き)に表してみましょう。

感情は、意識しなくても表現されている場合もあります。たとえば、嫌なことがあったときに、ふくれっ面をしていて、人から「顔に書いてあるよ」などと言われたことがありませんか。こういうときは気分が感情を生み出し、それが表情に表れているのです。

思考も顔に表れます。部下の表情をよく見ている上司は、説教をした後の部下の表情を見ながら、こんなふうに思うことがあります。

「あ、こいつやらないな」

口では「すぐにやります」と言っている部下の表情を見ると、「やりたくない」とか「面倒くさいな。後回しにしたい」などの思考が読み取れるのです。

このように、「感情」と「思考」がひとまとまりの「気分」となって、自然とわかりやすく表現されてしまうことあります。

しかし、いつも気分が相手に伝わるとは限りません。ですから、やはり会話においては、意識して気分を表現することが大事です。【STEP1】で確認した、会話の後に味わいたい気分を表現するようにしましょう。

なぜ、会話をする前から会話の後の「気分」を表現するのかといえば、それによって、実際にその「気分」に到達しやすいからです。

先ほどの子どもに宿題をさせたい親の例で見てみましょう。

「楽しい」という気分が選ばれたので、「楽しい」表情や動作が何かを考えてみましょう。実際に、何も目の前に楽しい事実がなくても、楽しくなったとしたらどんな表情になるか感じ取ってみてください。

おそらく表情は笑顔になっているはずです。ニコニコとか、場合によってはニヤニヤということもあるかもしれません。ウキウキした顔という場合もあるでしょう。とにかく楽しいときの顔をつくってみましょう。

顔が決まったら、次に動作はどうなっているか考えてみます。「楽しい」と感じているときに、どんな動作をしたらその楽しさを表現できるでしょうか。

両手の指を組み合わせて肘から先を胸の前で振ってみたり、肩をリラックスさせたり、手を叩いたりしたら表現できるでしょうか。両手を開いて迎え入れるような動作でしょうか。あなた次第だ、と促すような手の動きでしょうか。大きな動作に限りません。指をパチンと鳴らすだけかもしれません。すっくと立ち上がるとか、拳をつき上げるとか、ということかもしれません。「楽しさ」を表現する動作であれば、なんだっていいのです。