前日の欧州時間では、北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP)幹部が英国の欧州連合(EU)離脱について「合意なき離脱」の可能性を示唆したと伝わり、一時ポンドが急落し、ポンドドルでは1.3020ドル付近まで下落しました。ただ、その後は、ラーブ英EU離脱担当相が閣僚会議から出てきた際、「Thumbs up(OK、承認の意味)」と前向きな発言をしたことが報じられると、ポンドが持ち直す動きを見せ、すぐさま急落前の1.3080ドル付近まで反発しました。ポンドについては、基本的に合意期待が大きいこともあり、ポジティブニュースの方に市場は反応しやすい状況にあると考えられます。

ユーロ圏財務相会合では、イタリアの予算計画修正の準備で伊欧州委員会と緊密に協力することを期待するとの声明を出しましたが、トリア伊財務相は予算案を変更する予定はないと再び明言したため、ユーロの上値が重くなっています。EU側は修正案提示の期限である13日までに新たな提示がなければ制裁手続きに踏み切る構えを示しており、目先についてはユーロを積極的に買い戻す動きは限定的になりそうです。

本日の早朝に発表されたNZ失業率が4.5%予想が結果3.9%と大幅に改善していることから、NZDが急騰しています。NZドル円では、75.70円付近から76.40円付近まで上昇しており、本日の米中間選挙次第で株高のマーケットになるようであれば、さらに上値を拡大する動きになりそうです。

今後の見通し

FXプライム,市況解説
(画像=PIXTA)

本日は、米中間選挙の開票日となり、マーケットの注目はこのイベントに全て集約するのではないでしょうか。

期日前投票が前回よりも1,100万票も増加し、出口調査では民主党が下院は奪還するとの考えが市場コンセンサスでしたが、11:30時点では共和党が優勢との報道が相次いでおり、マーケットは徐々に株高、リスクオンの動きになりました。ただ、一部メディア(FOX)が「米民主党が下院で過半数を獲得する見込み」と報じたことでドル円が113.80円付近から113.50円割れまで下落しました。ただ、開票状況からまだ結果が判明するのは早すぎるのでは!?との見方が強く、大きく下落する動きには至っていません。引き続き、ファクト、フェイク、様々なヘッドラインがマーケットの材料にになってきそうです。

事前報道にもありましたが、上院の共和党はほぼ不変になりそうですが、下院で民主党が奪還するようであればドル売り、リスクオフ、そして円買い、共和党が維持するようであれば、ドル買い、リスクオン、そして円売り、この動きは本日のヘッドライン後の動きからもほぼ決定的だと考えられるのではないでしょうか。海外時間の動きについては、中間選挙の結果判明後、市場の思惑通り素直な動きになりそうです。

中間選挙の結果判明後でないとポジションととれない

中間選挙の結果判明後に、ようやくリスクオン、リスクオフの流れが構築されそうなため、東京時間については基本的に短期売買(スキャルピング)以外の取引についてはあまり効果がなさそうです。結果判明後は、シンプルに共和党が下院も維持すればドル円、クロス円のロング、民主党が奪還すれば、ドル円、クロス円のショートという戦略でいいのではないでしょうか。ただ、ボラティリティが上がっており、乱高下する動きになりそうなため、ドル円であれば20-30銭程度の動きを取りにいくトレードがおススメです。

海外時間からの流れ

前日の海外市場は、本日の米中間選挙待ちの姿勢が強まり、基本的には方向感が希薄な動きとなりました。ユーロに関してはイタリアの予算案問題、ポンドについてはブレグジット進展期待と直近恒例のトピックスがマーケットにはあがりましたが、まずは中間選挙の結果判明後のマーケットの動きを確認したいとの見方が強まり、方向感を出すまでは至っていません。

今日の予定

本日は、独・9月鉱工業生産、ユーロ圏・9月小売売上高などの経済指標が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

FXプライムbyGMO情報分析チーム
為替のみならず、株式、商品相場の経験者が多角的な目線でマーケットを分析します。執筆者は営業推進部マーケッツグループ長、稲井有紀、グループ長代行、崔 敏樹。