今朝は昨日までと違い寒い朝でした。米国中間選挙も予想通りということで米国株が大きく買われましたが、日本市場では反応しきれませんでした。日本市場が一番初めに反応することになるので、どのように反応するかが難しい感じでした。一昨年のように日本市場では大きく売られましたが米国では買われたということで、今回は見切り発車で反応するよりはしっかりと米国の動きを見てからということなのだと思います。
中間選挙で何かあるのではないかとの懸念がなくなったということで、「ねじれ議会」も「何も決まらない」ことが好感されるような感じもあって米国株は大きく上昇しました。ただ、それでなくても景気がいつ鈍化するのかが懸念され、その要因として「貿易摩擦」や「金利上昇」、「政治的な混乱」などが懸念材料となっていたものに、さらに今度は「何も決まらないねじれ議会」という懸念も加わるということになるものと思います。とりあえずは買い戻しなども見られましたが、一昨年のようにはいかないのではないかと思います。
本日の投資戦略
米国の中間選挙の結果には反応しきれないという感じで、目先的な手仕舞い売りに押される格好となりました。米国市場が大きく上昇しているので、ちょうど一昨年の米大統領選挙の時と同じ様にここから大きく買われるという期待も高まってくると思います。ただ、一昨年と全く違うのは金融政策にしろ、貿易摩擦にしろ、「特に何も変わらない」ということだと思います。当時は「政権交代」でいろいろなものが大きく変わるということで買われたのでしょうが、今回は「特に何も変わらない」ということで買われることはないと思います。
米国の中間選挙も「予想通り」ではあるのですが、ますますトランプ大統領が過激になるということもありそうです。経済情勢とすれば好調で利上げも順調に進むものと思われますが、金利上昇懸念、ドル高懸念などが改めて取りざたされるということもありそうです。貿易摩擦の影響も出てきそうでここからまだまだ波乱もありそうです。
好調な決算を発表しているものが多く、好決算ながらも売られ過ぎた銘柄等に注目です。好決算を発表した明治HD(2269)など食品株、DMG森精機(6141)など機械株に引き続き注目。三菱UFJ(8306)やみずほ(8411)などの金融株も注目です。
三菱UFJ(8306)は上値の重い展開が続いています。遅行線が日々線に絡むところまで保ち合いが続くという感じですが、雲のねじれを目指して上に抜けてくるという想定も良いかもしれません。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。