昨日の午後は陽が出ているのに雨が降り、夜は大きな音で花火がなるなど、12月とは思えないような感じでした。異常気象といわれていますが、本日も雨となっており、この時期にしては雨が多い感じです。株式市場も週末の米国市場は土砂降りとなっており、「クリスマスラリー」も「掉尾の一振」も期待できないような雰囲気になっています。
この状況を打破するには何があればいいのか、ということすらも何となくはっきりとしておらず、このままずるずると冴えない展開が続くということもありそうです。新規の大型上場も懸念が先立っており、株式市場が盛り上がるということでもないのでしょうし、何となく株式市場について考えさせられる年の瀬となりました。それでも前を向いて考えてみると、業績面から割安とされるような銘柄も見られ、「買える銘柄」をしっかりと買って「株を枕に年を越す」というのも逆に良いのかもしれません。
本日の投資戦略
米国株が下がらなくても先週末の日本市場は大幅下落となりました。特に何があったというわけでもないのですが、大きく売られるということも多く、米国市場への反応、足元の景況感への反応というよりは目先の需給だけで動いているという感じです。米中貿易摩擦懸念や欧州での政情不安などもあり、「リスク回避」の動きも見られるということでしょう。
米国の金利も長期金利はいっこうに上昇せず、リスク回避という状況にあり、株式市場全般とすれば、上値も重いと思われます。日本市場でも同様で指数に影響の大きな銘柄が目先の需給要因で上昇し、指数を下支えることがあっても総じて軟調な展開が続くと思います。好業績ながらも売られ過ぎた銘柄の買い直しが期待されます。
週末の米国株が大きく下落したことで日本市場も冴えない展開となりそうですが、既に大きく売られている銘柄等に底堅さも見られそうです。引き続き三菱商事(8058)などの商社株や三菱UFJ(8306)などの銀行株、マルハニチロ(1333)などの水産株なども注目ですが、ようやく動き始めたJT(2914)なども注目です。
JT(2914)は雲や75日移動平均線に上値を押さえられています。遅行線が日々線にサポートされながら底堅さも見られそうで、ここで雲を抜けてくるかどうかに注目です。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。