「マイアミは21度だって? こっちの週末はマイナス14度だよ。厳しい冬の始まりさ、ニューヨークも中国経済も!」
先日、滞在先のマイアミのホテルからウォール街の市場関係者とスカイプでやり取りしたときの一幕である。ニューヨークの冬は厳しいが、それ以上に中国経済は冷え込んでいるかもしれない……中国経済の減速はかねてより懸念されていたが、ここにきて予想を上回るペースでの減速の兆候が確認されており、市場関係者も困惑の色を隠せないようだ(※気温は華氏を摂氏に換算)。
中国政府及び中央銀行は年末年始にかけて矢継ぎ早に景気浮揚策を打ち出しており、市場ではその対応を評価する声も聞かれる。しかし、一方で「トランプ・リスク」が中国経済にさらなるダメージを与える危険性も否めず、引き続きマーケットの攪乱要因となる恐れもある。
今回は中国の経済情勢とその影響についてリポートしたい。