ネット証券の良さは「気軽に取引できること」。その反面、ネット証券特有のデメリットや利用する上での注意点が存在する。どのような点がネット証券のウィークポイントになるのか、それに対してどう対処すればよいのだろうか?

ネット証券のデメリット 判断が投資家に委ねられるリスク

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(画像=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

ネット証券で取引する場合、投資判断のための情報収集から発注に至るまで、投資家自身が主体的に行わなければならない。こうした取引スタイルだからこそ起こりがちな失態をあらかじめ知っておけば、無意味な損失や失敗を未然に防ぐことができるはずだ。

デメリット1 パソコンやスマートフォン操作への慣れ

ネット証券の取引は、パソコンやスマートフォンでネット証券のサイトにアクセスして、必要な情報を閲覧、または取引画面で必要事項を選択・入力して行う。そのため、パソコンやスマートフォンの扱いに慣れていないと、口座開設もままならない可能性もある。

デメリット2 ネット環境によって取引に影響が生じる

使用するパソコンが、インターネット取引に支障が出ない程度のスペックを備えていないと、相場の急落で一刻も早く売却したい時に、画面がフリーズしてタイミングを逸する可能性もある。パスワード管理が不十分だと個人情報が漏洩してしまうかもしれない。最新のOSやブラウザでない、または最新のウイルス対策ソフトがインストールされていない場合には、パソコンがウイルス感染して、取引どころでなくなる事態も起こり得る。

デメリット3 操作上のミスが発生しやすい

ネット証券のメリットは、時間や場所を選ばず、インターネット環境さえあれば、気軽に取引できる点だ。これは、裏を返せば、操作ミスが起きやすいということだ。

ネット証券の操作画面は手間をかけずに取引できるように設計されているため、数回クリックすれば発注できてしまう。こうした環境で、昼休みや休憩時間などの限られた時間を使ってネット取引すれば、「買付」と「売付」を間違えてクリックしてしまったり、取引株数を「100」と入力するところを「1000」と入力してしまったり、誤った預かり区分(税金等の取扱方法による区分)を選択してしまったりする、いわゆる「誤発注」が起きても不思議ではない。

デメリット4 情報収集が不十分になりやすい

ネット証券では、店舗型の総合証券のように営業担当者が付いて、投資家の取引をサポートする仕組みがない。取引する商品を選ぶことから、どんな投資情報を参考にするか、どのような投資判断を下すかまで、全て投資家自身が自己責任で行わなければならない。営業担当者がタイミングを見計らって情報を提供してくれる、またはアドバイスをくれるわけではないので、投資家自身が企業分析や投資情報の収集を怠ると、予想外に大きな損失を被るリスクもある。

ネット証券のデメリットを克服するには?

ネット証券のメリットを生かして自分の利益に結び付けるには、ネット証券のデメリットを克服しなければならない。そのために、以下を参考にして、投資家自身ができることを実践してほしい。

ネット環境を整えることでスムーズな取引を

まずは、インターネットに接続した上で、取引に使用するパソコンやスマートフォンがスムーズに動作することを確認しておくこと。ネット証券に口座を開設したら、常に最新のOS・ブラウザ・ウイルス対策ソフトにアップデートして、外部からの不正アクセスをシャットアウトできる環境を維持するのも大切だ。会員専用サイトへのログイン時に使うパスワードを厳重に管理することも忘れてはならないだろう。いつも使用するパソコンが破損したり動かなくなったりした時のために、スマートフォンまたはタブレット端末での取引ができるようにしておくことや、代替パソコンを用意しておくことも考えるべきだろう。

取引画面に向き合う時は、ダブルチェックを忘れない

取引画面では、冷静かつ慎重にボタンを選択し、数字を入力すること。注文確認画面に移ったら、注文内容が正しいかをしっかり確認してほしい。1度といわず2度確認するよう心がけると安心だ。誤発注を防ぐには、時間に追われていてもこの点は徹底すべきだ。

ネット証券サイトの投資情報をフル活用する

ネット証券には情報を寄せてくれる営業担当者はいないが、公式サイトからさまざまな投資情報を入手できる。会員専用サイトに至っては、株式市況ニュースやアナリストレポートだけでなく、ありとあらゆる投資情報・投資分析ツール・各種レポート、そして各銘柄のチャートや板情報など、投資判断に利用できるたくさんの情報が掲載されている。

日頃から隙間時間に会員専用サイトの投資情報に目を通したり、専門家のレポートを読んだりするのも自己研鑽になる。時にはネット証券主催の動画セミナーや講演会に参加して、相場環境や市場動向に関する知識を蓄えるのもよいだろう。

取引に際しては、各銘柄のチャートを見るだけでなく、板情報も参考にして指値注文を出すなど、ネット証券が提供する情報をフル活用して実際の取引に生かしたいものだ。

デメリットを克服して、メリットを最大限に享受する

ネット証券のデメリットは、手数料が安くて手軽に取引できることの代償だ。メリットを重視してネット証券をあえて選ぶなら、デメリットを克服するのが先決だ。それによって、ネット証券としての良さを生かした取引に集中できるようになれば、利益を上げるという本来の投資目的も達成しやすくなるだろう。

文・近藤真理(フリーライター)/MONEY TIMES

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