2018年10~12月期の米企業決算がスタートした。先陣を切った金融セクターは予想を上回る結果となり、株式市場の回復を後押しする場面も見られた。ちなみに、米調査会社ファクトセットによると1月18日現在のS&P500採用銘柄の利益見通しは前年同期比10.6%増となっている。4四半期ぶりに20%を下回るものの、5四半期連続の2桁増益となり、株価をサポートするには十分な数字が示されたと言えるだろう。
とはいえ、2019年1~3月期の予想利益も引き下げられており、景気後退懸念も現実味を帯び始めている。ウォール街の市場関係者からは「最悪期は脱した」との意見も聞かれるが、一方で「米株式が本当に底を打ったのか、いましばらく様子を見る必要がある」と慎重な声も少なくない。
今回は米企業決算の最新動向を概観するとともに、今後の留意点についても整理しておきたい。