2019年1月31日(木)Market Talkの内容
●中国の景気について
中国のOECD景気先行指数は底打ちの兆しがみられる。また1月のPMIも市場予想に反して前月比プラスになった。1回きりの上向きをもって底打ちとはいえないのでしばらく見ていく必要はあるが、底打ちの兆候が出ているのは確かだと思う。とりあえず景気の悪化に歯止めがかかりつつあるのではないか。
●為替(ドル円)のポイントは?
「FRBが利上げをやめるから円高になる」というのはあまりにもシンプルな理論で、本当にそれが正しいとすれば、今はもっと円高になっているはずだ。なぜならFRBの利上げ停止は皆が織り込んでいる話だから。だとすると実際に利上げ停止になったとしても、もうそれまで(現在の水準まで)、ということ。ここから利下げでもすれば話は別だが、まだそれは次のステージ。ましてや中国の景気も底打ちしかかっている、利上げを停止することによって当然アメリカの景気に対してポジティブな影響が出てくるので、利下げはまだ先の話。利上げ停止、バランスシート縮小停止程度だったら現状のままであろう。
●エヌビディアの株価が高値から急激に下がっていますが、また高値に戻りそうでしょうか。
エヌビディアはAI、Iot、自動運転関連で買われていたが、このような世の中の流れは今後も変わらないだろう。株価もいったん調整はしたが、また戻ってくると思う。
詳細は動画をご覧ください。
広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
【関連リンク マネックス証券より】
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