2019年2月12日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週の米ドル/円のイメージは「上値追い」だ。2日前の10日(日)から今週は揉み合いつつ110円突破の方向に動くだろうと考えており、昨日11日(月)に日本時間夕方18時前から110円を跳ねた。目先は直近高値114.55円から安値104.87円の61.8%戻しの110.85円が節目。これ抜けると何度か止まっていた110円台が上のストップを引っかけて上昇し始めるだろう。揉み合っていた期間が長かったことで、現在マーケットはショートになっており、これまで110円をなかなか突破しなかったことで、110円を壁に売るとか、110円台に乗ったら売るといった人が現在捕まっている状況だ。その人たちが損切りをして110円台後半、そこをもう一度売り上がる人がいて、それが切れるのが111.25円付近だという気がする。現在、200日移動平均線と90日移動平均線がデットクロスしそうな動きとなっているが、もしそこで止められたら再びしばらくのレンジ相場が予想され、もしこれを突き上げて行ったら強烈な動きとなりそうだ。この2つがクロスするのはおそらく1週間後くらいだとみているため、この動きは追っていきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円の予想レンジは108.85~111.25円。これは200日移動平均線が111.27円付近にあるため、上値はこの付近をイメージした。方向としては下で捕まったショートとGPIFに代表されるような機関投資家が買っており、短期税が捕まっている構図だ。米中の貿易摩擦の解消に向けた動きがドル買い要因と取られ、さらにはブレグジットの混迷、欧州経済の悪化でユーロ売り、ポンド売りとなっていることなどからも、目先ドルは強そうだ。戦略としては超強気ではなくビビりながらのドル買い先行で。具体的には110.85円手前は一度利食って111円を抜けたら再び買い、111.25円付近で再度利食いといった戦略で臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。