人生100年時代と言われて数年が経ちました。日本も少子高齢化が進み、公務員の定年が65歳に引き上がる予定になったり、年金受給開始年齢の拡大についても話し合いが行わるようになっています。

現在においても健康年齢が70歳を超えており、今後ますます健康年齢が高齢化する可能性すらあります。そんな中、長く働き続けるためにはどのようなキャリアを形成していくのがよいのでしょうか。

落合陽一氏からキャリア戦略を学ぶ

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(写真=J.Score Style編集部)

今回は落合陽一氏の著書からキャリア戦略を考えてみましょう。落合陽一氏はこれまでさまざまな場面で働き方や考え方について独自の意見を述べていました。書籍の中でも同様に、客観的にどのようにいきるべきかが描かれています。すぐに取り入れられることも多いので、1つずつ確認してみましょう。

●分からないことはすぐに調べる

落合氏はたびたび、百科事典や辞書と友達だったと話す場面がありましたが、同書の中でも分からないことがあればすぐに調べてその場で解決していたそうです。辞書を引くのは時間がかかりますし、書かれている内容が理解できなければ、理解できない内容をさらに調べる労力はかかるものの、1つ1つ分からない点が解消され、本質的に学べるようになります。

今は、スマートフォンがあり、いつでもどこでも手軽に調べることができるようになっています。インターネット上でも有名出版社の辞書のWeb版が発売されていますから、わからない言葉をすぐに調べて解決しやすくなっています。もしも、その場でスマートフォンで調べることができなくても、わからない言葉をメモしておけば、スキマ時間に調べて解消できます。ビジネスにおいても今の自分に一見あまり関係のないと思われる分野においても後々関係してくることもあります。その場で調べて頭の片隅に入れておくだけでも大分変わることが分かります。

●ディスカッションを大切にすること

落合氏は大学で教鞭をとっていますが、講義型の教育よりも少人数教育や個人教育を通じて自分の好きなことや得意分野を伸ばすほうがよいと論じています。それは、少人数のほうがディスカッションの機会を設けることができるので、自分の知らないことと知っていることを整理することが出来るようになります。特に、芸術分野においては、ディスカッションを通じて学べる点が多いとしています。

芸術は歴史や作者の作風があるとはいえ、どういう風に描かれたか、何を伝えようとしているか、どういう視点で物事を見ているか、周囲の人の感性をしるチャンスでもあります。芸術に触れ合う機会のない人は触れ合ったほうが良さそうです。

●論理的思考力と感性が重要

落合氏は著書の中でSTEAM教育についても述べています。芸術など、その人の感性によって思考が左右される文系脳に加えて、数学や理科、プログラミング領域などの理系脳のどちらの要素も重要です。感性だけですべてを語るのではなく、なぜなのか?論理的に説明できてこそ意味があるとしています。

●経験が全て

さらに落合氏は同書で経験が全てであると断言しています。落合氏の場合は、子どもの頃からたくさんの習い事をし、出来ること・知っていることを増やしていました。さらに、現在では研究をしながら事業を立ち上げています。国立大学で教鞭をとる以上、事業を興すのは難しかったはずですが、さまざまなルールを理解した上で今のポジショニングで活動をされています。これらはこういった思考性がなければ生かされなかったはずです。

人生100年時代、専門性は複数必要

ここまでは落合氏の書籍の中でいつの時代にも重要だと考えられる思考性を説明してきましたが、人生100年時代において、どのようにキャリアを形成していくことが重要なのでしょうか。落合氏は、専門分野はいくつかあるべきと説明しています。

専門分野が1つしかなければ、その分野で自分以上に専門性の高い存在が多くなれば活躍できる幅が狭まります。しかし、複数の専門性があれば、双方の専門分野を融合して新たなビジネスの創造が出来るようになります。

複数の専門性を持つためには、落合氏が書籍で述べたような、習得した知識をもとに感性と論理的思考力をもとにしたディスカッションが出来る場に身を置き、さまざまな経験を得ていくことが重要です。そうすれば好きな分野がみつかり、その分野で自分の専門性を磨いていくことができるはずです。

さらに、専門分野を増やすことで、落合氏のように学者と事業者の2つの側面を持つことも可能です。人生100年時代を生き抜くために、あなたも早めに自分のキャリア戦略を立ててみてはいかがでしょうか。(提供:J.Score Style

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