2019年3月26日11時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週はよく動いた週だったが、先週のポイントは以下2点。まずFOMCでは、米国の金融当局が市場の予想以上にハト派方向に振れた。そして次に、ドイツの製造業PMIの数字が非常に悪かったこと。これでグローバル地域の先行きに懸念が出てくると同時に欧州の景気もこの先さほど良くないだろうということから、おそらくECBも前回の政策決定会合でハト派にシフトしたが、この方向性が強まるものと思われる。米国・欧州の2大中央銀行がハト派方向に行くと、では日銀はどうなるのかとフォーカスが集まる。ただ日銀は金融緩和でいくらでも対抗できるというだろうが政府サイドがこれ以上の金融緩和を望んでいないためジレンマに陥るのではないかと思っている。相対的に金融緩和余地の乏しい円に投機筋が仕掛けてくる可能性があるため、米ドル/円は円高方向圧力がかかりやすいだろう。また日本はここから新元号の決定やGWの10連休などがある。10連休対策はヘッジがその前にかかりやすいということもあり、これも円高材料となるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
ポンドに関してだが、かなり混迷しており不透明な状況だ。しかし、合意なき離脱なのか、メイ英首相の離脱案なのか、もっと別の案、たとえばメイ英首相が失脚して...、などの展開も考えられるが、いずれかの方向性が明確になれば、大きく動く可能性があるので引き続き今後の動向にもしっかり注目していきたい。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。