ファイナンシャルプランナー 山口 京子(やまぐち きょうこ)
元フリーアナウンサーのスキルを活かし、ファイナンシャルプランナーとしてテレビ・ラジオ等多数のメディアに出演、セミナー講師としても活躍。ワンストップで顧客にサービスを提供するため、生命保険、損害保険、証券外務員の資格も保有。不動産好きが高じて、宅建試験に挑戦し一発合格。顧客には、不動産オーナーも多い。 http://kyoko-yamaguchi.com/

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(画像=PIXTA)

3億円の利息はいくら?

定期預金の金利が1%を超えていたのは、今から20年以上前の1995年の話です。セミナーで「銀行の普通預金の金利は何%だと思いますか?」と聞くと、「低いですよね」「利息はつかないですよね」となかなか何%か答えられる人はいません。今や、国内のメガバンクの普通預金の金利は、0.001%です。100万円や200万円などの預金では大きな利息は得られません。 3億円宝くじで当たっても、年間の税引前利息は3,000円、さらに20.315%の税金が引かれると、その結果口座に入ってくるのは、3億円貯金があっても、年間2,391円程度の小さな額です。 まとまった金額まで利息を貯めるためには、たくさんの時間が必要になります。

20年以上、ゼロ金利、マイナス金利等が続いても、投資は怖いというイメージを持っている人が多く、日本人の金融資産の約5割が現金預金になっています。

家計の金融資産構成

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2018年日本銀行調査統計局 資金循環の日米欧比較(画像=ヴェリタス・インベストメント)

では、本当に貯金していれば、お金は減らずに将来安心して暮らせるのでしょうか?

投資=ギャンブル?!

「投資をする」というと、多くの人がイメージする方法は「株式投資」です。バブル崩壊とリーマンショックを経て、株で大損、大暴落、下落、元本割れ、ギャンブル・・・・こんな印象がつきまとい、「絶対に手を出してはいけない」とタブー視している方が多いのです。東証一部上場企業にお勤めの方でさえ、株式投資に不安を抱いている方は多くいらっしゃいます。

株価の安いところで買って、高いところで売り利益を得るのが株式投資ですが、株式を購入してもらいお金を集めて、企業は何をしているでしょう?金庫にしまっておく?

そうではありません。資金調達をして、今まで治らなかった病気を治す薬を開発したり、工場を建てる資金にしたり、世の中のみんなに「いいね!」といわれる商品やサービスを提供するのに役立てられます。

20年前と比べて、人々の生活は不便になったでしょうか?例えば20年前、携帯電話は黒かグレーで通話専用。地下では通話ができませんでした。今やスマートフォンは、世界中で電話が出来るだけでなく飛行機、新幹線の座席指定、書類作成、SNSの情報発信、銀行の振込、買い物まで当たり前のように出来る時代です。

そう考えると、今後も間違いなく、今よりもっと便利な時代になるでしょう。今後も成長する企業に投資することは、安心、安全、便利な世の中になることを応援し、次の世代への可能性に投資することでもあります。世界に目を転じて見ると、さらに進んだサービスや商品を開発している企業があります。今は投資する会社を選ばなくても、投資信託という商品で広く日本の企業、世界の企業に投資することができます。株価は、常に動きますので投資信託なら金融機関によっては100円から毎月積立投資をすることでき、とくに下落している状況ではたくさんの口数を購入することができます。

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※金融庁作成

緑の線の定期預金にお金を預けている人は、お金を増やさないという選択を積極的にしていることになります。投資をして年平均4%リターンがあった人に比べると、どちらが安心した老後が過ごせそうでしょうか。 今はお金を低金利の預貯金に眠らせるのではなく、それを元手にして積極的に増やしていく必要が出てきているのです。 それがいわゆる「資産運用」です。

貯金だけのリスク

お金を貯めるのは、将来物を買ったり、サービスを受けたりするためです。子供の教育や結婚、より良いセカンドライフのために貯蓄を考えている人もいるでしょう。 景気が変わらず、働いて得る収入がアップしなくても、円安、原油高、人件費高でコストがかかると、物やサービスの値段は上がります。

以前に比べると、水道光熱費は上がったと感じる人が多いのではないでしょうか。2015年の消費者物価指数を100とすると、1995年の消費者物価指数「ガス代」は72.6、「光熱・水道」79.1 、「電気代」90でした。20年で1割から3割値上がりしていることがわかります。

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(画像=PIXTA)

物の値段が上がることをインフレと言い、下がることをデフレと言います。将来、経済の風向きがどちらになるかわからないなら、将来どっちになっても困らないようにお金を準備しておくのがおすすめです。個人で預貯金だけにお金を入れておくことは、100%デフレ、100%円高、100%将来は国が自分の面倒を見てくれることに賭けているのと同じです。かなりリスクを取っていることがわかります。

インフレに強いといわれる、株や不動産を自分の資産に上手に取り入れることは、インフレリスクに備えるためのポイントです。銀行に預けても増えないから、なんとなく投資を始めるのではなく、長い人生100年時代、年金が減っても物の値段が上がっても自分のお金が絶えないようにするための人生の保険だと思って、分散投資を始めてみて下さい。

(提供:ヴェリタス・インベストメント

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