MMT,米国
(画像=ZUU online)

「そう、地動説や進化論だって最初は『異端』だったんだ」ウォール街のエコノミストがそう言った。

米国で政府債務の拡大を容認する「現代金融理論(MMT)」への注目が高まっている。筆者の周りでもMMTを支持する者は少なくないが、彼らを勇気づけているのが日本の存在だ。詳細は後述するが、日本政府の債務残高は対GDP(国内総生産)比で200%を超え、世界でも類を見ない規模の財政赤字を抱えているにもかかわらず、長年にわたり低金利・低インフレ率を実現しているからだ。これはまさに驚異的と言わざるを得ない。

もちろん、現状では政府債務の拡大を容認するのは「異端」であることも否めない。しかし、件のエコノミストが主張するように、地動説や進化論のようにいずれ「主流」となる可能性もないとはいえない。

今回は、米国で広がるMMTを巡る動きについてリポートしたい。